訪問ST(言語聴覚士)のツバメです。
訪問リハビリで働く、介護食の専門家です。
介護中のみなさん、在宅での「介護食の準備」って、かなり大変ですよね?
在宅介護の現場で働いていると、実は「利用者さん本人」の状態よりも介護者さんの介護疲れの方が心配になることも多いです。
介護食を作って、食べさせるので半日くらい使ってます。
介護食を作るのが大変。そんなときは冷凍の宅配食を利用するのがおすすめ。レンジでチンするだけの介護食なら、介護負担をかなり軽減できるからです!
最近は、高齢者向けに「やわらかめ」や「嚥下食」のお弁当を全国配送するサービスも増加中なんです。
今回は、そんな高齢者向けの宅配弁当サービスから、おすすめメーカーを6つご紹介します。
介護食の専門家目線で、介護食の選び方も解説します。参考になると嬉しいです。
- オススメの高齢者向け宅配弁当メーカー
- 高齢者向け宅配弁当の選び方
- 値段の相場
- 宅配サービスの上手な使い方
先に結論を書いておくと、最もおすすめなのはウェルネスダイニング
▼ウェルネスダイニングの公式サイト
ただ、その他のメーカーにもそれぞれおすすめポイント等あります。次項からの一覧表を参考にしてください。
【比較表】高齢者向けの宅配弁当メーカー6つ
メーカー | 総合評価 | やわらか食 | 制限食・栄養強化食 | 味つけ | 見た目 | 価格(1食あたり税込) | 最小注文数 | 送料 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ウェルネスダイニング | 値段や味のバランスが良い | 3種類 ・ちょっとやわらか ・歯茎でつぶせる ・舌でつぶせる | 4種類 ・糖質&カロリー制限 ・たんぱく&塩分調整 ・塩分制限 ・栄養バランス | ややしっかりめ | 見た目もよい | 714円〜 | 7食から | 定期便無料 ※定期7食セットは385円 |
食宅便 | 種類が豊富で見た目もよい | 2種類 ・歯茎でつぶせる ・歯茎でつぶせる(あいーと) | 4種類 ・低糖質 ・塩分ケア ・たんぱくケア ・カロリーケア | 普通のお弁当に近い | 見た目もよい | 655円〜 | 7食 | 通常:780円 定期:390円 |
【メディカルフードサービス】 | 栄養価やクオリティは高いが、やや高コスト | 3種類 ・歯茎でつぶせる ・歯茎でつぶせる+減塩 ・舌でつぶせる | 4種類 ・タンパク制限 ・塩分制限 ・カロリー制限 ・糖質制限 | 素材の風味が強い | 見た目もよい | 832円〜 | 6食のお試しセットから | 送料無料 (一部離島など除く) |
まごころケア食 | 制限食が高コスパ。やわらか食はなし | なし | 3種類 ・健康バランス ・糖質制限 ・塩分制限 | よくも悪くも普通 | 普通食と変わりなし | 462円〜 | 初回限定7食セットが3,980円(送料も無料!) | 送料無料 |
ワタミの宅食 | 介護食よりも、通常食に力を入れている印象 | 2種類 ・すこし噛みやすい程度 ・舌でつぶせる | なし | よくも悪くも普通 | やや介護食感あり | 680円〜 | 介護食はお試しセットなし(8食セットから) | 送料一律800円 |
あいーと | 味・見た目はハイクオリティ。単品なので高コスト | 2種類 ・舌でくずせる ・噛まなくてよい | なし | かなり美味しく、素材感もあり | 美味しそうな見た目 | 580円〜 (おかず一品の値段) | Amazonなら1食から 公式は6食セットから | 送料:781〜1807円 |
高齢者向け宅配弁当の選び方を解説
高齢者向けの宅配弁当を利用する理由は、さまざまなパターンがありますよね。
やわらかい介護食が欲しい
塩分を制限しないといけないんです
介護食でも、食べる楽しみが欲しい…
そこで、ここからはニーズ(用途)別に、おすすめの宅配弁当メーカーを紹介します。
高齢者向け宅配弁当の選び方
※クリックでジャンプします
やわらかい介護食のおすすめ
やわらかい介護食のおすすめは「ウェルネスダイニング」と「メディカルフードサービス」です。
どちらも、やわらかさの種類が3種類と豊富で味も良かったです。美味しさに大きな差は感じませんでしたが、「やわらかダイニング」の方が価格帯が安くておすすめです。
やわらか食のおすすめメーカー | 1食あたりの価格(最安値) |
---|---|
「やわらかダイニング」 | 714円〜 |
「メディカルフードサービス」 | 832円〜 |
詳細な実食レポも別記事でやっています
制限食・栄養強化食の種類が多いメーカー
塩分制限などの、制限食の取り扱いが多いのは上記4メーカーです。
また「メディカルフードサービス」には、柔らかい減塩タイプ「歯茎でつぶせる減塩食」もあります。
通常の固さの食事でよければ、「まごころケア食」の制限食は1食460円位〜とお値打ち価格です。
制限食の取り扱いが多いメーカー | 制限食の種類(基本的に通常の固さ) |
---|---|
ウェルネスダイニング | ・糖質&カロリー制限 ・たんぱく&塩分調整 ・塩分制限 ・栄養バランス |
メディカルフードサービス | ・タンパク制限 ・栄養強化食(やわらか食) ・塩分制限(やわらか食もあり) ・カロリー制限 ・糖質制限 |
食宅便 | ・低糖質 ・塩分ケア ・たんぱくケア ・カロリーケア |
まごころケア食 | ・糖質制限 ・塩分制限 |
やわらかい減塩食&栄養強化食がある
やわらか食(歯茎で潰せる程度)でかつ、「減塩食」や「栄養強化食」の食事があるのはメディカルフードサービスです。
- 「減塩食」は塩分1.7g以下
- 「栄養強化食」は、たんぱく質18g以上
やわらか栄養強化食の詳細はこちら
介護食の味や見た目を最重視したい
- あいーと
- 【メディカルフードサービス】
介護食の味や見た目を最重視したい方には「あいーと」がおすすめです。おかず一品で600円程度するので、コストは高めですが、上記写真のような「豚の角煮」などは見た目がいいですよね。
また、味にこだわりたい方には「メディカルフードサービス」もオススメ。凍結含浸法という製法で、高い栄養価もキープしています。実食してみると素材の風味も強く感じました。
味・見た目がハイクオリティな介護食 | やわらかさの種類 |
---|---|
あいーと | ・舌でくずせる(やや硬さにバラつきあり) ・噛まなくてよい |
メディカルフードサービス | ・歯茎でつぶせる |
味・見た目がハイクオリティな2社については別記事で詳しく解説しています!
価格の安さを重視したい
食宅便は、やわらか食もコスパが良い&お試しセットが安い!
やわらかい食事=介護食は製法に手間がかかる分、値段は高くなりがちです。
しかし「食宅便
「とりあえず宅配食を試してみたい」という方には「食宅便」がコスパ的にもオススメ。やわらかい食事と、通常食もあります。
まごころケア食は制限食が安い!
「まごころケア食
1食あたり460円〜でかなり高いコスパです。送料も無料です。
母体である(株)シルバーライフは「まごころ弁当」「配色のふれ愛」など、老人ホーム向けの食事事業を運営しています。
シルバーライフは「知る人ぞ知る介護食業界の大手」って感じ。なので品質も安心です。
特別な日にオススメの介護食
- あいーと
特別な日や、お祝いにオススメなのが「あいーと」の介護食。なんと、うな重なども取り扱っています。
柔らかさは、舌でくずせる程度です。
その他にも「牛肉の赤ワイン煮」など、他のメーカーには無いようなメニューがあります。
宅食サービスを利用するメリット・デメリット
「宅食サービス」を利用する上で、知っておきたいメリット・デメリットを解説します。
まず、最大のメリットは調理などの手間が省けて「時短」になることです。
デメリットは、自炊と比べるとコストが高くなりやすい点。しかし「自由な時間を産める」とを考えると一食600〜700円程度でも全然元がとれるハズです。
見落としがちなデメリットは「冷凍庫のスペースが必要」なこと。大量に保管するのには広いスペースが必要なことですね。
※下記にメリット・デメリットをまとめます
宅食サービスのメリット
- 介護食の調理の手間がはぶける
- 介護負担が減らせる
- 洗い物も減らせる
- 安定した味で提供できる
宅食サービスのデメリット
- 自炊と比べるとコストがかかりやすい
- 冷凍庫のスペースが必要
「時間がないとき用にストック」しておくのもオススメ
毎日の食事全てを「宅食サービス」に置き換えてしますと、コスト面などが心配になりますよね。
保管する、冷凍庫のスペースもたくさん必要です。
- 疲れた日
- 忙しい日
- 介護を代行してもらうとき
食事の準備が大変だな…と思ったときの為に、ストックしておけるのも冷凍介護食の大きなメリットです。
- 普段は自炊もして、サッと使える「冷凍宅配食」も準備しておく
「今日は疲れた!」「時間がない!」という日にはレンジでチンするだけです。
効率のよい介護だと思います。時間とコストのバランスが良いです。
介護者さんは、ついつい無理をしがちです。できる範囲での効率化はしてほしいです。
結論:高齢者向けの宅配弁当をうまく使って「介護負担の軽減」をしましょう
以上、介護食の専門家が選ぶ、高齢者向けの宅配弁当サービスでした。
宅配弁当(宅食)のサービスは、上手に使うことで介護負担の軽減につながります。
特に冷凍タイプのものは、ストックをしておける点も便利です。
下記のような介護者さんは、利用するメリットが大きいです
- 介護疲れが溜まってきている
- 時間に追われている
- 疲れた日は楽できるように工夫したい
正直、介護食の調理ってかなり大変ですよね。在宅介護の現場で働いているとそう思います。
1日3食作ってたら、食事介助も入れて1回あたり2時間=1日6時間が食事で潰れるのはざらです。
家庭で介護されている方はぜひ、宅食サービスをうまく使って、ご自身の時間を確保してください。
介護負担を減らすことと、「サボってる」ということとは違います。
長期化する介護生活は、マラソンのようなものです。むりせずに走り続けられるよう、ペース調整をするべきです。
また、離れて暮らす両親に向けて、プレゼントするのも喜ばれるかもしれませんね。なによりも実用的です。
最後に比較表を載せておきます
メーカー | 総合評価 | やわらか食 | 制限食・栄養強化食 | 味 | 見た目 | 価格(1食あたり税込) | 最小注文数 | 送料 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ウェルネスダイニング | 値段や味のバランスが良い | 3種類 ・ちょっとやわらか ・歯茎でつぶせる ・舌でつぶせる | なし | ややしっかりめ | 見た目もよい | 694円〜 | 7食から | 初回無料! 通常:770円 定期:385円 |
食宅便 | 種類が豊富で見た目もよい | 2種類 ・歯茎でつぶせる ・歯茎でつぶせる(あいーと) | 4種類 ・低糖質 ・塩分ケア ・たんぱくケア ・カロリーケア | 普通のお弁当に近い | 見た目もよい | 620円〜 | 7食から | 通常:780円 定期:390円 |
【メディカルフードサービス】 | 栄養価やクオリティは高いが、やや高コスト | 3種類 ・歯茎でつぶせる ・歯茎でつぶせる+減塩 ・舌でつぶせる | 4種類 ・タンパク制限 ・塩分制限 ・カロリー制限 ・糖質制限 | 素材の風味が強い | 見た目もよい | 832円〜 | 6食のお試しセットから | 送料無料! (一部離島など除く) |
まごころケア食 | 制限食が高コスパ。やわらか食はなし | なし | 3種類 ・健康バランス ・糖質制限 ・塩分制限 | よくも悪くも普通 | 普通食と変わりなし | 462円〜 | 初回限定7食セットが3,980円(送料も無料!) | 送料無料! |
ワタミの宅食 | 介護食よりも、通常食に力を入れている印象 | 2種類 ・すこし噛みやすい程度 ・舌でつぶせる | なし | よくも悪くも普通 | やや介護食感あり | 680円〜 | 介護食はお試しセットなし(8食セットから) | 送料一律800円 |
あいーと | 味・見た目はハイクオリティ。単品なので高コスト | 2種類 ・舌でくずせる ・噛まなくてよい | なし | かなり美味しく、素材感もあり | 美味しそうな見た目 | 580円〜 (おかず一品の値段) | Amazonなら1食から 公式は6食セットから | 送料:781〜1807円 |