言語聴覚士ツバメ言語聴覚士のツバメです。
高齢者の食事のリハビリに関わる「介護食の専門家」です。
在宅で介護をされているみなさん、食事の準備が大変ではないでしょうか。
悩める介護者さん介護食の準備を、もっとカンタンに出来ないかしら？
そんなときには「冷凍の宅配介護食」が便利。
レンジで温めるだけのカンタン調理なので、介護負担を軽減できるんです！
特に、最近はやわらかい食事を宅配する会社も増えています。市場が大きくなるにつれ、製品のクオリティも上がる一方です。
この記事では、そんな冷凍介護食から「ワタミの宅食ダイレクト」の「ムース食」を実食レビューをします。
あなたの介護食選びの参考になると嬉しいです。
- 固さは「容易に舌でつぶせる」レベル
- 例えるなら豆腐のような食感
- 味は可もなく不可もなく
- 同じムース食ならウェルネスダイニング
を推す
結論として、ムース食の宅配弁当なら「ワタミの宅食」よりも、やわらかダイニング
を推します。
「ワタミ」と「やわらかダイニングの比較」
| メーカー |  やわらかダイニング |  ワタミの宅食ダイレクト（介護食） |
| 総合評価 | 味・見た目のクオリティよし | 一食あたりの価格がややお得 |
| やわらかさ | 舌でつぶせる | 舌でつぶせる |
| 味 | ムース食だが、素材の風味など生きている | 可もなく不可もなく |
| 価格 | 一食あたり760円〜 | 一食あたり670円〜 |
| おすすめできる人 | 味・見た目を重視する人 | コスパを重視する人 |
| ムース食の実食レポ | 実食レポを見る | 実食レポを見る |
「やわらかダイニング」は、ワタミよりも少しだけ料金が高め。だけど、金額以上にクオリティの差があると感じました。
でも、上記の２社には「ものすごく差がある」訳ではありません。できることなら、両社とも注文して比較するのが一番です。
どうぞみなさんも、今回の食レポを参考に最初の注文先を決めて下さい。
オススメのムース食「やわらかダイニング」の詳細レポはこちら
この記事ではワタミの「ムース食」の固さや味など、詳細な実食レポートしていきます！
ワタミの宅食ダイレクト「ムース食」を実食した口コミ
こちらが、宅食ダイレクトの「ムース食」アジの塩焼きです。
温める前はこんな感じ。冷凍食品です。
充分に舌でつぶせる程度に柔らかい介護食
宅食ダイレクト「ムース食」は、容易に舌でつぶせる程度に柔らかかったです。
例えるなら「やわらかい湯豆腐」みたいな感じ。今回食べた、全部の食材が同じ程度の柔らかさに調整されていました。
とろみの付いたタレで味付けされているので、のど通りも良いです。
言語聴覚士ツバメ同じ「舌でつぶせる」レベルにあっても、メーカーによって若干の差があります。
宅食ダイレクト「ムース食」は、やわらかい方だと思います。
味付けはよくも悪くも無難に感じる
味付けは、よくも悪くも「無難」だと思います。
いろんな介護食を食べてきた経験から言うと、ムース食って味付けの扱いが難しいと思います。
頑張って「元のメニューの雰囲気を出そう」とした結果、逆に素材のクセが強調されすぎたり、不自然な味に感じたりする場合があるんです。
宅食ダイレクト「ムース食」は75点くらいを安定して出すような方針の味付けだと思います。なので「介護食感」は普通にあります。でも安定して食べられます。
言語聴覚士ツバメ今回のアジとかは、例えるなら魚肉ソーセージのような味。でも魚肉ソーセージって普通に美味しいですよね。
ちなみに今回のメニューだと「たまごのみぞれあん」がめちゃ美味しかったです。
言語聴覚士ツバメカニ玉みたいな感じの甘酸っぱいタレが食欲をそそりました。
ムース食の「柔らかさレベル」について専門的に解説
「ワタミのムース食」の柔らかさについて、少し専門的な解説をします。
ワタミのムース食は嚥下学会分類の３に相当する
まず、介護食（嚥下食）には「嚥下学会分類」という、専門的な柔らかさの基準があります。
「嚥下学会分類」には０〜４の専門的な分類です。しかし、一般的にはわかりにくい言葉です。
専門的な柔らかさの分類を、わかりやすく変換したものが「他分類」です。
他分類では「かまなくてよい」などの、わかりやすい言葉が使われます。
ワタミムース食の柔らかさ分類
| 嚥下学会分類 | 分類３ |
| 他分類（UDF） | 舌でつぶせる |
介護食を選ぶには、まず「どのレベルの柔らかい食事が必要か」を把握しないといけません。
飲み込みに問題がある方は、食事の柔らかさが適切でない場合に「誤嚥性肺炎」になるリスクなどが高くなるからです。
参考：専門的な介護食の硬さ分類（嚥下学会分類）
ムース食の柔らかさを、固さチェッカーで測定しました
※実際は透明の容器で裏側から器具の「突き抜け具合」をみます。
カメルカという、簡易的な食材の固さチェッカーでも「ワタミのムース食」の固さをチェック。
やはり「舌でつぶせる（20kPa）」レベルにありました。パッケージの表記どおりと考えて大丈夫です。
電子レンジで温めるだけで介護食が出来上がる
ワタミの宅食ダイレクトは、電子レンジか蒸し調理で解凍します。
今回は電子レンジ500Wで2分30秒で温めましたが、しっかり加熱されてました。
温める前にパッケージの端っこを少し切っておく必要があります。
言語聴覚士ツバメ蒸し調理も可能ですが、電子レンジ調理が圧倒的に楽です。
注文前には容器サイズ、冷凍庫のスペースを確認！
宅食ダイレクトは冷凍食品です。
注文前には、冷凍庫のスペースを必ず確認しましょう。
言語聴覚士ツバメ惣菜が届いたものの「冷凍庫に入らない！」なんてことになったら大変です。
縦17.4cm×横12.9cm×高さ2.4cm
また、ワタミ宅食ダイレクトの容器サイズは、宅配食の種類によって若干の差があります。
高齢者向け宅配食「ワタミのムース食」解説まとめ
以上、ワタミの宅食ダイレクト「ムース食」からの実食レビューでした。
最後に、もういちど結論と注意点をまとめておきます。
- やわらかさレベルは「舌でつぶせる」レベル
- 味付けは良くも悪くも普通。コスパは良い
- 同じムース食なら、ほぼ同価格帯のやわらかダイニング
を推す
- 冷凍食品なので、注文前に保存スペースの確認しておく
「シニアごはんナビ」では、在宅医療の現場で働く、専門家目線での「高齢者の食事」について発信しています。
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