リハ職の転職活動は長期化中!来年度にむけた情報収集はこちらから解説記事

【ST転職完全ガイド】転職活動の開始時期や効率の良い進め方を解説!

当ページのリンクには広告が含まれています。
STツバメ

訪問ST(言語聴覚士)のツバメです。

僕は「回復期」から「訪問看護ステーション」への転職を経験しています。

言語聴覚士で職場を変えたいと考えている方、以下のような悩みはありませんか?

転職の進め方がわからない

どこに転職したらいいかわからない…

STになって、ある程度経験を積んでくると職場を変えたくなるもの。

だけど、転職活動に明確な手引きってないですよね。養成校のサポートがある、新卒の就職活動と比べて不安を感じる人も多いと思います。

ひとえに「転職を検討している」といっても、今置かれている状況によってとるべき行動は変わります。

この記事では、転職を検討する方向けに、「ST転職」を効率よく進めるためのポイントを解説します。

目次(クリックでジャンプ)

転職活動のスタート時期は、最低でも半年前

リハビリ職の転職開始時期の図解

まず、転職活動をスタートするのにおススメの時期について解説します。

最もオススメの転職活動スタート時期は、希望入職日の半年以上前です。そして、スタート時期は早いほど良いです。

なぜなら上記図解の通り、リハ職のみなさんは転職活動のスタート時期がかなり早め。これはリハビリ職独自の特徴です。この傾向は年々顕著になっていて、退職の半年〜8ヶ月以上前に次の職場を決めてしまう人が30%以上もいるだとか。

そんな流れもあってか転職サイトへの登録も「半年以内に転職したい」などでなく「まずは情報収集したい」というパターンが増えてきています。なので、利用を検討している人は早にめ登録を済ませておきましょう。

転職サイトの選び方ははこちらの記事を参考にしてください

参考:マイナビAGENT「転職活動の期間の目安と早期決着のポイント」

転職イメージの明確さで、とるべき行動は変わる

自分のなかにどれだけ「明確な転職先のイメージがあるか」によって、とるべき行動は変わります。

大きく考えると、以下の4パターンになるはずです。

あなたの転職イメージはどの段階?

イメージとるべき行動(※クリックでジャンプします)
①:転職先のイメージが明確求人を探して応募する
②:複数の選択肢がある求人を比較検討する
③:漠然とした転職イメージしかないまずは方向性を決める
④:完全に迷子そもそもの働き方から考える

それぞれ順に解説しますが、あなた今の状況に近い項目だけ読んでも参考になると思います。

転職先のイメージが明確なら、求人に応募する

どんな職場で働きたいか、すでにイメージがハッキリある人は「求人応募」の段階です。

明確な転職イメージ:例1
  • 〇〇市の「訪問看護ステーション」
  • 正職員で働きたい
  • 年収は400万円弱
  • 年間休日は110日以上ほしい
  • 交代制での土日出勤はアリでいい
  • STの先輩がいるところがいい
明確な転職イメージ:例2
  • 都心部の放課後デイサービス
  • 契約社員でもOK
  • 年収は300万以下でもいい
  • 残業のない職場
  • 正社員への登用がほしい

この段階の方は、もうすでに「働きたい領域の特徴や年収相場」も把握していると思います。

「応募目的」で求人をを見つけ、面接や書類送付などを行いましょう。

※求人への応募、情報収集の方法4パターンへジャンプ

複数の転職イメージがあるときは、職場を比較検討する

「訪問リハ」か「回復期」かで迷う…

複数の領域に興味があって、転職先を決めかねている人は「情報収集や自己評価が足りていない」状態だと思います。

  • 転職先の年収相場(地域・領域ごとの特徴)
  • 業務内容の詳細
  • 将来性があるのか
  • 自分のスキルが通用するのか
  • 自分に合った領域なのか

詳細な職場情報や自己評価がすでにあるなら、おのずと転職先は絞られるハズ。なので「情報収集」目的で求人票を見たり、知人づてに現場の「生の声」を聞きましょう。

当ブログにもSTさん100人以上を対象にした「職場の本音アンケート分析」記事があります。参考にしてください。

Twitter経由でたくさんのご協力頂きました。ありがとうございますm(_ _)m。

この段階の人は情報収集をしながら転職活動をスタートさせていいレベルです。それこそ求人に応募したり、職場見学をしたりするなかで方向性が見えることもあります。

後述もしますが、リハ転職はかなり長期スパンで行われることが多いです。

「なんとなく方向性が見えてる」のなら早めの行動が吉です。

※求人への応募、情報収集の方法4パターンへジャンプ

求人への応募、情報収集の方法4パターン

転職活動の方向性がある程度決まっている人は、以下の4パターンで「応募」や「情報収集」を行いましょう。

「引き抜き」や「独立」以外だと、以下の4パターンで情報収集することになるハズです。

情報収集・応募の4パターン

※クリックでジャンプ

  1. 施設のHPを確認する。直接連絡で問い合わせる
  2. 知人のツテ経由で求人を探す
  3. 転職サイト、ハローワークで求人検索する
  4. 転職エージェントに登録する

①:施設のHPを確認する。直接連絡で問い合わせる

ちょっとハードルが高めに感じるかもしれませんが、施設に直接連絡するのも全然アリです。

転職の方向性が明確な人ほど、つまりは「この職場に入りたい」と名指しができるハズ。

お目当ての職場がある場合、直接アプローチするものアリ

  • 施設のホームページ上だけで求人募集されていた
  • 電話で求人を問い合わせたら面接につながった

上記のようなパターンで、入職につながることもあります。

自己アピールに不安がある人は、転職エージェント経由で目当ての職場に問い合わせてもいいでしょう。それに中規模以上の施設だと、こういった「直接応募」は相手にされないケースもあります。

なかには、STの必要性を感じながらも「部門が作れないまま」の施設もあります。求人募集はしていなくても、こちらから売り込んで採用につながるケースって実際にあるんです。

②:知人のツテ経由で求人を探す

忘れがちですが重要な情報収集法、それは「知人のツテ」です。

もしも働きたい分野に知り合いがいるのであれば、連絡をとってみましょう。同じ職場でなくても、その人のつながりから求人を紹介してくれるかもしれません。

頼れる知人ST

そういえば、〇〇さんはSTを欲しがってるかも!

知人経由の場合「ぶっちゃけた内情を聞ける」のが最大のメリット。求人票だけではわからないことも多いですからね。

デメリットは「採用された後は断りづらい」ことくらいです。

③:転職サイト、ハローワークで求人検索する

自力で求人を探す方法としては「転職サイト」や「ハローワーク」での検索があります。

メリットは「気軽に求人応募できる」こと、デメリットは「求人票しか情報がない」といったところです。

ST転職するときにチェックしておきたい転職サイト

ハローワークでも登録なしで求人検索ができる

ハローワークの求人検索もネットから簡単に出来ます。

求人に応募する為には「求職登録」が必要になりますが、検索だけなら必要ありません。検索のフリーワードに「言語聴覚士」と入れることで、ST求人を一覧表示できます。

▼検索はこちらから
ハローワーク インターネットサービス「求人検索」

ハローワークの詳しい利用法は下記の別記事で解説しています

④:転職エージェントに登録する

「転職サイト」と「転職エージェント」の違いは、専任の担当者が付くかどうかです。

転職エージェントに登録すると、担当アドバイザーが転職活動をサポートしてくれるようになります。

特に「初めて転職する人」はエージェントに登録しておくのがおすすめです。新卒での就職活動と違って、転職活動に養成校からのサポートなどがないです。まずは相談できる相手を作りましょう。

単独での転職活動はいわば「海外旅行にガイドなしで行く」ようなもの。エージェントはガイドさんです。一人でも行けなくはないけど…いた方が安心ですよね。

それにエージェントは、登録したからと言って必ずそこから転職しないといけない訳ではありません。自分には必要ないなと思ったら、最終的に利用しなければいいだけです。

転職エージェントを利用するメリット

転職エージェント利用のメリット
  • 希望に合った求人を紹介してくれる(非公開求人もあり)
  • 未募集の施設に応募できる場合も
  • 転職先の内情を教えてくれる
  • 書類の添削や面接対策
  • 転職市場の流れを知れる

転職エージェントを利用すると、以下のようなメリットがあります。

転職サイトに登録すると、かなり転職活動が進めやすくなります。

一般には非公開の求人を紹介してもらえたり、そのとき求人募集してない施設にも交渉してもらえたりして、応募の選択肢が広がるのも大きなメリットです。

▼例えば、は「未募集の施設にもアプローチします」と公式サイトに大きく書いてます。

また、最近はまず「情報収集」するためにサイト登録する人も増えているようです。

例えば、近年だと「小児STの求人が増加傾向」などの流れがあります。放課後デイで、リハの加算がつくようになったのが背景です。

特にコロナ以降は、求人状況が不安定で読みにくいです。転職市場のリアルタイムな流れを、エージェントに質問できるのは助かりますね。

転職エージェントのサポート実例

実際、エージェントはどんな感じでサポートをしてくれるんだろう?

転職エージェント利用にメリットはありますが、実際にどんなサポートをしてくれるのか、イメージが湧きにくい場合もありますよね。

そこで、リハツバメでは「」の現役エージェントにインタビューをしました。サポートの実例などを、下記の別記事で回答してくれているので、参考にして下さい。

リハ専門の転職エージェント例

転職エージェントには「リハ専門」と「一般企業向け」のものがあります。

以下の3つは、リハ専門でありながら母体も大手で代表的なサイトです。

    • リハ専門で最も歴史が長い。もちろんST転職にも対応
    • リハ専門で求人数が多い
    • 大手人材会社の新サービス(関東、関西特化)

リハ転職エージェントの詳しい選び方は、下記の記事で解説してます。

転職の方向性を決めるための行動4つ

転職の方向性がまだ曖昧だ…

転職先のイメージが漠然としている人は、まず「ある程度の方向性を決める」必要があります。

なかには、余裕がなくて頭がこんがらがってる状態の人もいるでしょう。僕も病院勤務時はそんな感じでした。

方向性を決めるための行動を4つ紹介します。少しずつ整理していきましょう。

自分が転職したい理由を整理する

そもそも、なぜ転職をしたいのか?

その理由の多くは下記の一覧にあると思います。

STが転職を検討する理由

  • スキルアップをしたい
  • 違う領域でチャレンジしたい
  • 給与・待遇や労働環境を改善したい
  • 今の職場への不満が限界

もし、転職理由の大きな理由が「職場に対する不満」などのネガティブな要素の場合は、「なにが不満なのか」をしっかり考えておく必要がります。

転職理由が曖昧だと、次の職場でも同じような状態になる可能性が高いです。

興味あがる領域で働いているSTに話を聞く

いつか訪問リハで働いてみたいんですよね〜

例えば、あなたが「訪問リハ」で働いてみたいな〜と思ってるとします。

だけど、なかなか行動に移せないとしたら、「具体的な仕事のイメージ」が足りないのも理由だと思います。

実際に働きたい領域で、すでに働いているSTさんと話したことはあるでしょうか?

もしリアルな知り合いがいなくても、今だったらSNS経由で繋がれますよね。失礼のないように、DMで質問などしてみましょう。

STツバメ

僕もTwitterをやっています。STさんとの繋がりが多いので、参考にして下さい。

他の領域の情報を集める

興味がある分野が曖昧なときは、思いつく限りの方法で職場情報を集めてみましょう。

ここでも、TwitterなどのSNSが活躍すると思います。

自分が働いている以外の領域って、知らないことが多いですよね。興味が湧いた分野があれば、実際に働いているSTさんと繋がりたいところです。

  • 急性期
  • 回復期
  • 老健・デイサービス
  • 訪問リハ
  • 聴覚領域
  • 小児・療育
  • 放課後デイ
  • 吃音…など

急性期・回復期・訪問リハで働くSTの「職場の本音」は下記のアンケート記事が参考になると思います。

転職エージェントに方向性を相談をする

なんとなく「残業がない職場がいいなぁ」位のイメージしかない!

転職のイメージが曖昧な場合、方向性を決めるために「第三者の意見」を聞くというのも大事です。

おすすめなのは転職エージェントに登録して相談すること。エージェントは転職の実例データなどを持っているので、あなたにとって現実的な転職先候補を提案してくれます。

STとして転職したいのであれば「リハ職に特化した転職エージェント」に相談しましょう。

転職エージェントへの相談例

  • 自分のキャリアでどんな需要があるだろう
  • そもそも気になる領域の求人は存在する?
  • 今後発展しそうな領域は?
  • 残業がなくて、楽な職場ってないのかな…

※転職エージェントが実際にどんなサポートをしてくれるのか、下記の別記事でも詳しく解説しています。

非常勤や一般企業も。そもそもの働き方から考える

自分にはST自体向いてないのかも…

STとして働きだしたものの、本当に自分はこのしごとがやりたかったのか?

そんな感じで「完全に迷子」になっている人もいると思います。

僕も昔そんな感じでしたし、実際にそのままSTを辞めた友人もいます。迷子状態の人は、そもそもも働きかたから考える必要があると思います。

パート勤務(非常勤)も選択肢としてあり

そもそもの働き方を考える。

例その1は、「常勤で働くべきなのか?」です。

STとしてのパート勤務(非常勤)って、一般的なパートよりも割がいいことが大半です。

もしかしたら「ST業」と「他の仕事」のダブルワークで生計を立てる方が、あなたにとって心地よい働き方かもしれません。それくらい根本から考えてみましょう。

パート勤務のメリット・デメリットは別記事で詳しく解説してます。

ST資格を生かした一般企業への就職もあり

そもそもの働き方を考える。

例その2は、「臨床で働く必要があるのか?」です。

STの働き口の大半は「病院や施設」ですが、一般企業でも資格が優遇されるパターンがあります。

ST資格が優遇される職場の例

  • 補聴器メーカー
  • 人工内耳メーカー
  • 介護食メーカー
  • 治験コーディネーター
  • 放課後デイ

ダブルライセンスなどの可能性を探る

将来設計するSTさん

「介護食メーカー」への転職も視野に「食生活アドバイザー」の資格を勉強中です。

上記のSTさんのように、転職に活かせるスキルを増やすのもいいですよね。そこから転職先が広がる可能性があります。

  • ST×公認心理師
  • ST×ケアマネージャー
  • ST×保育士
  • ST×食生活アドバイザー
  • ST×社労士 …などなど。

例えば、知り合いで「ケアマネージャー」+「非常勤の訪問PT」がいます。時間を有効に使うことで、訪問の常勤よりも稼ぎはいいようです…!

あと意外なところだと、ST養成校を出ている人には社労士の受験資格があります。下記の別記事で詳しく解説してますので、STの臨床以外の道も検討したい人は参考にして下さい。

STのダブルライセンスついての詳細記事

言語聴覚士の転職市場、トレンド情報

この記事を書いている時点での、リハ転職市場のトレンド情報です。

特に気になるものをまとめます。

リハ転職のトレンド情報

小児STの求人が増加中

「放課後デイ等のリハ職加算」について解説してくれている動画があったので貼っておきます。

これは、正確にはリハ職の「放課後デイ等求人が増えている」と言ったほうがいいかもしれません。

放課後デイ等、小児分野で起きている変化

  • PT、OT、STがいる放課後デイには「特別加算」がつくようになった
  • 今後、STによる「難聴児の早期支援」などでも報酬評価される可能性あり(国が検討中)

報酬改定により、放課後等デイサービスに対して「リハ職の特別加算」がつくようになりました。

STだけでなく、PT・OTも加算対象ですが、特にSTの小児求人は凄い伸び方だそうです(マイナビの調査では前年度比で600%アップ)。

小児分野に興味がある人は、下記の厚生労働省の資料などで詳細をチェックしてみましょう。

参考:令和3年度障害福祉サービス等報酬改定における主な改定内容(厚生労働省資料)

訪問看護ステーションの高待遇は落ち着き傾向

給与アップを目的に、「訪問看護ステーションに転職する人が多い」というのは、ここ数年のリハ転職のトレンドのひとつ。

病院などと比べ、高待遇が多いのが理由です。

しかし、数年前のピーク時と比べると、訪看の「高給与」の傾向は落ち着いてきているのが現状。ボーナスタイムは終わりつつあるように思えます。

2022年:訪問看護ステーションの求人相場

  • 東京の訪問看護ステーションで年収400万代前半くらいが相場?
    ※別途残業などが加味される場合あり
  • ピーク時(4年位前)は年収450万〜400万後半での募集も多かった
STツバメ

歩合制のパート勤務で「かなりの年収」を叩き出しているであろうSTさんも知っています。

でも訪問リハは年収600万超えの実例もある

上記は横浜の訪問看護ステーション代表の方のツイートです。なんとリハ職の年収が620万円から。驚きの金額です。このような実例もあるので、給与アップ目的の転職先に、訪問リハは有力な候補と言えます。

STツバメ

600万超えはさすがに驚き!

言語聴覚士の転職活動、できることから早めに始めよう

以上、言語聴覚士の転職「完全ガイド」でした。

繰り返しになりますが、転職イメージの明確さによって「とるべき行動」は変わると思います。

あなたの転職イメージはどの段階?

イメージとるべき行動
①:転職先のイメージが明確・求人を探して応募する
②:複数の選択肢がある・求人を比較検討する
③:漠然とした転職イメージしかない・まずは方向性を決める
④:完全に迷子・そもそもの働き方から考える

リハ転職は長期化しやすいのでとにかく早めの行動が吉です。

なかなかイメージを固められない人は「友人やSNSを頼る」「転職エージェントに登録する」など、第三者の意見を取り入れましょう。

「職場が変わると、人生が変わる」と言っても過言ではないと思います。きっと人生の価値観も変わります。

STツバメ

僕自身も、「転職をしてよかった」と心から思っているSTです。人生観や、STとしての視野が広がりました。

STはまだまだ必要とされています。独立だって可能。僕も、今後はフリーランスなども視野に入れてます。

可能性は無限大です。この職業を楽しんでいきましょう。

この記事が道に迷っているSTさんの参考になると嬉しいです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次(クリックでジャンプ)