こんにちは!訪問STのツバメです。
この記事では「STの資格が活かせる一般企業」の求人例を解説します。なぜそんなことをするかと言うと、きっとこの情報が誰かの参考になると思ったからです。
僕はTwitterもやっているのですが、そのなかで定期的に気になるツイートをみかけます。それは下記のように「STの仕事に疑問を持っている」方たちのツイートです。
わたしST向いてないかも…
仕事にやりがいを感じられない…
STはストレスの多い仕事ですし、正直よく気持ちはわかります。なかには「臨床は自分に合わない」と感じている人もいるんじゃないでしょうか。
そして臨床の仕事が合わないなら、一般企業で働くのもひとつの方法です。
なのでこの記事には、ST資格が優遇されていた「一般企業の求人例」をまとめました。過去に見つけた求人表の実例から引っ張ってきているので、それぞれの分野の傾向として参考にして下さい。
ST優遇の企業求人例①:補聴器メーカー
まずは「補聴器メーカー」の求人例です。
STが優遇される業界のなかで、求人をみかけることが一番多いです。営業もあれば、事務の求人もありました。
補聴器メーカーAの求人(営業職)
勤務地 | 全国各所 |
雇用形態 | 正社員 |
業務内容 | 補聴器販売店への営業(直行直帰型) 市場情報の収集・分析、販売促進 補聴器販売店へのトレーニング指導(既存店中心) |
必要スキル | 普通通自動車免許(AT可) PCスキル(MS Office等) 補聴器の卸売営業経験または小売販売経験者 【優遇】認定補聴器技能者、言語聴覚士 |
勤務時間 | 8:30~17:30(所定労働時間8時間) |
休日 | 年間休日125日 ※完全週休2日制、土日祝休み、有給休暇(10日~20日)、夏期休暇、年末年始休暇、慶弔休暇、育児介護休業制度あり。 ※繁忙期は土日出勤の可能性あり(平日代休で消化) |
年収 | 400万円~600万円 例:年収600万円/35歳/入社5年目 |
求人票に言語聴覚士を優遇との記載あり。
年収は400万程度からが多く、一般的な病院勤務よりも高めの傾向にありますね。
実は、僕の友人にも補聴器メーカーの営業マンがいます。
友人がいる補聴器メーカーのぶっちゃけた年収は「中間管理職が600万」「幹部クラスで年収800万」くらいだそうです。ちなみに知人は中間管理職なので、結構な高年収…!
ST資格があると幅広い知識で対応できるので、出世に有利な一面はあると言っていました。
補聴器メーカーBの求人(事務職)
勤務地 | 東京近郊 |
雇用形態 | 正社員 |
業務内容 | 補聴器周辺機器、測定器の出荷検査、修理、較正・フィッティング カスタマーサポート 設備機器の維持・管理 |
必要スキル | 言語聴覚士免許 認定補聴器技能者 ※上記所有者優遇 |
勤務時間 | 9:30~18:00(休憩60分) |
休日 | 年間休日124日 ※週休2日制、祝日、年末年始休暇、有給休暇、慶弔休暇、出産・育児休暇 |
年収 | 400万円~600万円(諸手当込み) |
上記も補聴器メーカーの求人例です。こちらは事務職ですね。
出荷に関する検査など、事務方でも言語聴覚士は優遇されるようですね。給料も一般的な病院より高め。
対人関係が苦手な方は、事務職も狙い目ですね。
補聴器メーカーCの求人(店頭スタッフ)
勤務地 | 東京近郊 |
雇用形態 | 常勤 非常勤 |
業務内容 | 補聴器販売(店舗) 新規カウセリング 聴力測定、説明 機種説明、フィッティング |
優遇スキル | 言語聴覚士免許 認定補聴器技能者 ※上記所有者優遇 |
勤務時間 | 常勤 9:30-17:30 非常勤 9:30-16:00 |
休日 | 日・祝・隔週土曜、夏季休暇、年末年始、GW7連休あり |
年収 | 年収300万円〜 |
補聴器メーカーでは店舗での販売員も優遇されますね。上記求人は常勤・非常勤の両方での募集。
非常勤はお子さんがいる方など、あまりガッツリは働きたくない場合の選択肢としてもいいですよね。
非常勤は常勤と比べると「仕事のプレッシャーが低め」な場合が多いと思います。
【動画】補聴器専門店の業務風景
補聴器専門店の業務風景動画を見つけたので貼っておきます。
こういう動画を見ると、働いた時のイメージがわきますね!
ST優遇の企業求人例②:人工内耳メーカー
個人的にも気になるのが人工内耳メーカーの求人。こちらもST歓迎案件です。
某人工内耳メーカーの求人(営業職)
勤務地 | 関東、関西 |
雇用形態 | 正社員 |
役割 | 人工内耳クリニカルスペシャリスト |
業務内容 | エリア内での担当施設訪問(自社製品の手術立ち合い、製品紹介など) ドクター、言語聴覚士などへ自社製品の使用説明などのトレーニング実施 人工内耳ユーザー様への対応 |
応募資格 | 海外出張が可能な方(年2回程度) 普通自動車運転免許 ・読み書きレベルの英語力 【歓迎】言語聴覚士 |
勤務時間 | 9:00~17:00(実働7時間) |
休日 | 年間休日120日年末年始休暇、産前・産後休暇(取得実績あり)、育児・介護休暇(取得実績あり)傷病有給休暇、有給休暇、慶弔休暇、特別休暇 |
年収 | 年収550万円 ~ 749万円(インセンティブあり) |
上記人工内耳メーカーは外資系企業です。そのためか、給料や福利厚生の良さが目立ちますね!
人工内耳はまだまだ発展する分野ですし、 海外出張もあるので活動的な人は合うかもしれませんね。
海外出張があるなど、 個人的にはそそられるポイントです
【動画】人工内耳に関わるSTさんの業務
実際にSTさんが人工内耳のマッピングをしている動画を発見。興味がある方はぜひ。
ST優遇の企業求人例③:食品メーカー
次は食品メーカーの開発職です。
実は見つけた求人に「言語聴覚士優遇!」という記載はなかったんですが、STや管理栄養士に有利な職種なので紹介します。
某食品メーカーの求人(開発職)
勤務地 | 某地方都市 |
雇用形態 | 正社員 |
職種 | 企画開発職 |
業務内容 | 介護食の企画 商品開発 |
勤務時間 | 9:30~18:30 |
休日 | 公休月9日、年間休日113日 |
年収 | 500万円~700万円 |
上記は介護職メーカーの開発職求人です。現場の知識を持っているSTさんは、かなり有利になる分野ですね。
思っていた以上に年収が高くて驚きました。
ST優遇の求人例④:治験実施施設
「一般企業」とは言えないかもしれませんが、治験コーディネーターの求人も結構多いです。STを優遇するというよりは、「カルテを読める」など医療知識のある人を優遇する感じです。
治験コーディネーターの求人
勤務地 | 某地方都市 |
雇用形態 | 正社員 |
職種 | 治験コーディネーター |
業務内容 | 治験施設でのコーディネート業務 治験参加者への試験内容説明の補助やフォロー業務 試験データや記録の整理 医師、製薬会社間のやりとり、など。 |
応募資格 | 看護師/薬剤師/臨床検査技師 ※上記以外でもカルテが読める方。例:理学療法士、言語聴覚士、臨床心理士、MR有資格者、など |
勤務時間 | 9:00~17:30 |
休日 | 週休2日(土日)祝日、夏季、年末年始、有給、リフレッシュ休暇、特別休暇、産前産後休暇、育児休業、介護休業、ボランティアホリデー、他 |
年収 | 360万円~(経験に準ず) |
実は僕、バイトで「治験」に参加したことがあります。治験を受ける側です。そのときにいたドクターや治験コーディネーターは「のほほん」としてる人が多くて、けっこうのんびりした職場のイメージがあります。
【情報収集】ST優遇の企業求人を探す方法3つ
ここまで、僕が実際に見つけた「ST優遇」の一般企業求人実例を紹介しました。
でもやっぱり、ST求人の大半は病院や施設です。言語聴覚士協会が発表しているSTの就職先も「医療」「老健・特養」の分野だけで87%以上を占めます。
ハッキリ言って「STの一般企業求人」はかなりレアです。なので、求人情報を見逃さない為にも情報収集はきっちり行いましょう。情報収集の方法を3つ紹介します。
参考:言語聴覚士協会「会員動向」
抜けのない情報収集方法3つ
※クリックでジャンプ
情報収集①:「一般企業向け」の転職サイトに登録する
一般企業への転職を考えている人は、「一般企業向け」の転職サイトや、転職エージェントを利用しましょう。
簡単にそれぞれの特徴を解説します。
一般企業向けの転職サイト
※クリックでジャンプ
doda(デューダ)の特徴
- 転職サイト&エージェントの両方が使える
- ミドル・ハイクラスな大手企業求人あり
- 求人数が業界トップクラス
- (10万件以上、非公開求人も含む)
- 全国12ヶ所の拠点
- (東京、横浜、札幌、仙台、静岡、名古屋、大阪、京都、神戸、岡山、広島、福岡)
「
dudaは「転職サイト型」と「転職エージェント型」の両方で使えるのが便利なところです。
転職サイト型 | 転職エージェント型 |
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気軽に利用できる 自分のペースで求人を探せる 転職の検討段階でも使いやすい | 転職のプロに相談ができる 非公開求人も紹介してもらえる 転職活動の雑務が減る |
転職エージェントのシステム
リクルートエージェントの特徴
- 会員登録で担当エージェントがつく
- エージェントが転職活動のサポートしてくれる
- 担当者のあたりはずれがあるかも
「STの資格が優遇される求人はありますか?」という相談内容は、かなり具体的なのでスムーズに対応してくれるはずです。
転職エージェント利用の注意点
転職エージェントは担当者に当たり外れもあります。「合わない」と思ったら、退会や担当者変更の対応をしましょう。求職者側は利用無料のサービスなので、気兼ねなく試していいです。
また、リハ職としての転職も検討している人は「PTOT人材バンク」などの、リハ転職に特化したエージェントにも登録しておくべき。下記の別記事で、特徴を詳しく解説しています。
情報収集②:ハローワークの求人をこまめに見る
小さな事業所の求人など、なかにはハローワークにしかないこともあります。
ネットでの求人検索は、ハローワークに登録していない人でも可能なので、こまめに求人をチェックしておきましょう。
フリーワードで「言語聴覚士」と入れると、ST関連の求人が一覧表示されます。
でも、自分で「STの企業求人」を探すのは正直、手間もかかります。
情報収集③:知人のツテがないか、しっかり考える
転職する際に「知人のツテ」があると、かなり有利です。なんだかんだ、最も堅実な情報が手に入る方法だと思います。
どこかツテはなかったか、頼れる知人はいないか、もう一度考えてみましょう。
知人づてに入社するメリット
- 就職先の内情を聞ける
- 人柄の良い部分など、プッシュされやすい
- 入社後の待遇も良くなりやすい
今は、TwitterなどSNS経由でツテを作る人もいます。 信用できそうなアカウントさんに相談してみるのも手ですね。
僕のTwitterも、STさんや関連職種とのつながりが多いです。フォロワーさんを辿って参考にしてください。
言語聴覚士の資格を生かして、一般企業に転職するのもアリです
以上、「STの資格が活かせる一般企業」についての解説でした。病院や施設以外にも、働き口があると思うと少し安心しますよね。
別に働くのは医療機関じゃなくてもいいし、自分に合う場所で働きたいもんです。あとSTの場合、職場をを変えるとかなり仕事の印象は変わりますから「今の職場が合わない」と思う人は別領域で働くことも検討するべきですね。
僕の場合は、病院STよりも「訪問ST」が合ってました。
リハツバメでは、僕が転職先に選んだ「訪問リハビリ」の仕事に関してもブログ更新しています。
「訪問リハに興味がある人」の参考になると嬉しいです。下記に記事を貼りますね!
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