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訪問リハビリはしんどい?現役訪看セラピストが実情を解説

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某PT

訪問リハは病院よりも大変そう…

某PT

ひとりで訪問するのって大変じゃない?

今回は、訪問リハに興味がある方に向けた記事です。

「訪問リハは大変そう」「しんどそう」もしかしたら、そんな印象を持っている人もいるかもしれません。

でも実は、訪問看護ステーションで働いている僕は「病院リハよりも、訪問リハが楽」と思っています。(筆者は訪看のSTです)

どこで働くことを楽と感じるかは、人によって千差万別。そして、一番のポイントは「その職場のしんどいポイント」を許容できるかだと思います。

そこで今回は、実際に訪看で働いてる人間の視点で「きつい・しんどい」と思うポイントを解説します。

自分には訪看が合うか、合わないか、そんな判断の参考にして下さい。

目次

訪問リハビリのしんどいポイント

それでは、訪問リハで働く上で「しんどい」と感じるかもしれないポイントを紹介します。僕の意見だけでなく、同僚や知人の意見も参考にしています。

これらのポイントについて解説します

  • スケジュールは結構ギチギチ
  • 家族などのリハ同席が多い
  • 電話やメールのやりとりが多い
  • 月末に報告書作成がある

スケジュールは結構ギチギチ

訪問リハの1日は、ほとんどが「リハ介入」か「移動」をしている時間で埋まります。もちろん、訪問キャンセルなどでスケジュールが開くこともありますが、時間的な余裕があるとは言えません。

なので、時間に追われるような日々が苦手な人は、訪問リハで働くことを「しんどい」と感じるかもしれません。移動時間ががタイトな場合など、スケジューリングに神経を使います。

空いた時間にも「やるべき雑務」があることが大半ですし、もしも暇なのだとしたら営業に出る必要があります。

家族などのリハ同席が多い

訪問リハは、利用者さんの自宅や入居している施設を訪問します。

病院勤務などと比べると「家族」や「ケアマネ」「施設スタッフ」などの第三者がリハ同席する機会が多いです。

なので、第三者がリハ同席することにプレッシャーを感じる人は、訪問リハはしんどいと感じるかもしれません。

ただし、訪問の「家族同席」と、病院勤務などでの「家族同席」など、ずいぶん雰囲気は違うと思います。

個人的なリハ家族同席のイメージ
  • 病院、施設などの家族同席 = たまにしかないので、結構緊張する。
  • 訪問リハでの家族同席 = 何度も会う場合、打ち解けてくる。家族指導もしやすい。

家族に病状やリハ目的など説明をすることも多いので、説明スキルは最重要

電話やメールのやりとりが多い

訪問リハは、仕事中のほとんどの時間を事務所の外で過ごします。なので、電話やメールなどの手段で「適切に」情報を伝える力が重要です。

訪問リハで連絡を取りあう人たち

  • リハスタッフ
  • 看護師
  • 医師
  • ケアマネ
  • 福祉用具屋さん
  • 施設スタッフ
  • ご家族 …などなど

上記の人たちに対して「いつ」「どの方法で」連絡を入れるのがベストなのかを考えながら行動しないといけません。

最近は、職場内の情報共有に専用のコミュニケーションツール(職場内の掲示板・SNSみたいなもの)が導入されている場合も多いです。個別の連絡だけでなく、そういうツールも使いこなす必要があります。

なので「文章で情報伝達するのが苦手」という人には、訪問リハはしんどいと思います。病院勤務よりも、文字・音声だけでの情報伝達は多いです。

※職場内のコミュニケーションツール例↓

MedicalCare Station

月末に報告書作成がある

訪問看護ステーションでは、毎月の経過を主治医やケアマネさんに書類で報告します。毎月の「まとめ」みたいな書類ですね。

月末の書類業務

  • 訪問看護「報告書」 =今後の計画を伝達
  • 訪問看護「計画書」 =これまでの経過を報告

毎月、上記2点を作成して報告することになります。

これらは各利用者さんごとに作る必要があって、場合によっては一人で10人以上の書類を担当することもあります。

空き時間で終わらせられればOKですが、報告書の締め切り前には残業するしかない…! って場合も。

ちなみに月末書類に求められるクオリティは、働く場所によって違います。僕のとこは上司のチェックが厳しくて書き直しも多め。でも、友人のステーションは「ほとんどコピペでOK」なレベルだそうです。

これらの書類業務は、確実に毎月ある作業。文章を書くのが苦手な人はしんどいと感じるかもしれません。

訪問リハで働くと「しんどい」と感じそうなのはどんな人?

ここからは、訪問リハで働いた時に「しんどいと感じそうな人」と、逆に「ピッタリ合いそうな人」について解説します。

訪問リハビリは「しんどい」と感じそうな人

  • 上司や先輩にたくさん相談したい
  • ひとりで行動するのは不安
  • 知らない土地の移動が苦手
  • 運転に自信がない

上記4点が全て当てはまる人は、残念ながら訪問リハで働いたときに「しんどい」と感じることになりそうです。

得に、「臨床家としての単独行動に対して不安がある人」は、辞めておいた方がいいと思います。業務の大半は単独行動です。

臨床面以外の話だと、町中を移動する時間も非常に多いので「道に迷いやすい」「運転が苦手」なんてタイプもストレスを感じる場面は多いと思います。

訪問リハビリが合いそうな人

  • 人の話をしっかり聞ける
  • 自分で考えて動くのが好き
  • 要点をまとめて相談ができる
  • 出歩くのが好き
  • 運転に自信がある

上記全てに当てはまる人は、充分「訪問リハに向いてる」と言えるハズです。

「人の話をしっかり聞ける」ことが重要なのは、訪問リハの主戦場が「相手のテリトリーで行うもの」だからです。病院と違って、利用者さんには選択権があります。気に入らないなら、ケアマネ経由で他のステーションに変更すればいいんです。なので、病院勤務以上に「相手のニーズをしっかり聞いて、満たす」ことが必要です。

また「移動が好きかどうか」も非常に重要です。移動好きな人からすると「移動時間は小休憩」とも言えるからです。移動は車のことが多いですが、都心部などは電動自転車で移動することもあります。この時間を楽しめるひとは、かなり訪問に向いています。

訪問リハに向いてるタイプについては下記の別記事でも詳しく解説してます。

しんどい思いをしない為、事前にチェックすべきポイント

①カルテ記入のシステム

カルテ記入のシステムは、必ず確認した方がいいです。

大きく分けると3つのパターンになると思います。

  • 支給されたタブレット端末で随時記入
  • 事務所のPCでまとめて記入
  • 手書きカルテ用紙

おすすめなのは、個人にタブレットが支給されている事業所です。場所を問わずカルテ記入できますし、情報の確認もできるので便利です。

事務所PCでカルテ記入する場合も、パソコン台数は多い方がいいです。PCの台数が少なくて、ちょっとした奪い合いになっている状況では、待ち時間も出るので大変です。

②リハ吸引対応の可否

「リハが吸引対応できるかどうか」。これは所属する看護ステーションによって対応が分かれる部分です。

そして、個人的には「できる」ほうが気が楽だと思います。

ご家族に毎回吸引をお願いするのは、気を使いますよね。

③直行&直帰ができるか

直行事務所に出社せず、そのまま利用者宅に行くこと
直帰最後の現場からそのまま家に帰ること

直行&直帰が認められているかどうかで、かなり時間的な負担が変わります。一度事務所に寄らなくてよいのは、断然楽です。

多くの事業所が「直行&直帰」を推奨認めてるとは思いますが、事前に確認しておくべきポイントです。

今はまだ訪問リハの年収は高め。転職するなら早めが良いかも

最後に、訪問リハの年収についてのリアルな情報です。

もしも年収アップを期待して、訪看への転職を考えているなら「早めがいいかも」という話です。

病院などと比べると、訪問看護ステーションは年収が高めです。しかし、ピーク時と比べると、高待遇傾向は若干落ち着いてきています。

年度求人年収の相場変化
ピーク時(2018年位)年収450万〜500万弱での募集も多かった
2022年年収400万代前半くらいがほとんど(東京の訪問看護ステーションにて)
※別途残業などが加味される場合あり
のデータを参考にしています

訪問看護ステーションも、数が増えてきていますからね。今後、さらに待遇は低くなると予想されます。

待遇アップ目的で訪問リハに行きたい方は、早めの転職を検討した方がいいかもしれません。

単独での転職活動に不安がある人は、転職エージェントの活用も検討しましょう。過去の求人を教えてくれたり、面接対策などをしてくれたりと、転職活動をサポートをしてくれます。

以下の3つは、母体も大手で代表的なサイトです。

    • リハ専門で最も歴史が長い
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    • 大手人材会社の新サービス

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色んな働き方を模索していいと思う

この他にも、リハノミライでは「これからのセラピストの働き方」について発信をしています。

「施設や病院で定年まで働く」以外に、もっと多様な働き方があっていいと思うんですよね。例えば、一旦パートになってみるとか。

実際に僕も、訪看パートとブログなどの副業でで生計を立てています。副業はまだ伸び代があるので、このままダブルワーカーになる可能性が高いです。

僕の周りのPTも、転職したり、独立したり、副業をしてみたりと、いろんな行動を起こしている人が多いです。

よりよい働き方を選ぶための、参考になると嬉しいです。

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