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理学療法士の離職率は高め!なぜ多くが職場を辞めるのか?

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某PT

PTって、職場変える人多いよね…

今回の記事はPTの離職率についてです。

理学療法士というと、国家資格の安定した仕事というイメージがあるかもしれません。でも、実は多くの理学療法士が「職を変える」ことを経験しています。逆に「最初に入った職場で、定年まで働く」という人の方が珍しい位です。

そのためPTは、いわゆる「離職率」も高い職業になります。ただ、ひとくちに離職率が高いといっても、そこには悪い側面もあれば良い側面もあります。

そこで今回は「理学療法士が離職しやすい理由」や「実際に転職する理由」についてみていきましょう。

目次

理学療法士の離職率の現状

前述の通り、理学療法士は離職率が高い職業です。まずはその実態をみていきましょう。

離職率はどうやって求める?

離職率とは、会社で働いている人のうち、一定期間で辞めた人の割合です。

例えば、「1年間で100人の従業員がいて、そのうち10人が辞めた場合、離職率は10%」となります。

理学療法士の離職率

理学療法士の離職率約19%
医療従事者の離職率約15%
一般企業の離職率13~15%

上記の一覧表のように、理学療法士の離職率は19%程度とされています。これに対して一般企業の平均は13~15%程度。やはりPTの離職率は高めです。

また、理学療法士の離職率は他の専門職と比較してもやや高い傾向にあります。この背景には、職場環境の厳しさや報酬の問題、業務の負担が大きい点などが関係しているでしょう。

※参考:厚生労働省「令和3年雇用動向調査結果の概要

離職率が高い理由

理学療法士の離職率が高い理由は複数ありますが、下記のような理由が主です。

  • 労働条件の厳しさ
  • 昇進ポストの不足
  • 報酬の低さ …など

特に「労働条件の厳しさ」という面で、長時間労働などが常態化している職場があることが深刻です。PTとして「福祉の精神」があることは重要ですが、いきすぎた自己研鑽でプライベートの時間を削ることになってしまったり、生活と仕事のバランスを保つことが難しいことも。

ツバメ

臨床だけでなく、業務終業後に「勉強会」や「学会発表の準備」に追われている人も多いです。それが半強制的な、施設の方針だったりもします。

このような働き方に疑問を感じて、PT自体を辞めるケースは多くあります。仕事に対する情熱や使命感だけではカバーできない問題ですね。

離職が多いタイミングは?

理学療法士が離職するタイミングは、キャリアの初期段階や中間段階が多いです。

特に、職場に慣れ始めて期待と現実のギャップを強く感じ始める「3〜5年目」や、キャリアアップを考え始める「中堅クラス」での離職が目立ちます。

また、家庭を持ったタイミングで「子育てと仕事の両立」などを理由に転職をする人も多いです。

理学療法士が離職する理由

続いて、理学療法士が離職を決断する理由について掘り下げていきましょう。

PTが離職する理由

結婚・出産など生活スタイルの変化

多くの人がいずれ直面するのが、結婚や出産といった人生の大きなイベントです。

特に、子供が生まれると職務と育児の両立が難しくなることも少なくありません。職場での長時間労働が常態化している場合、家庭とのバランスを考慮した上で、離職を選択する理学療法士も多くいます。

ツバメ

実際「子供との時間が確保できない」という理由で転職した友人はいます

キャリアアップ目的での転職

さらなるキャリアアップを目指して転職を考える人も多いです。これはポジティブな理由ですね。

「年収アップ」や「専門性を高めたい」と考えている人が「現在の職場では成長が望めない」と感じることが離職のきっかけとなります。

なかには新卒で就職する段階で「最初は病院で臨床経験を積んで、その後で生活期に転職するつもり」というように、辞める前提で入職するひともいます。

ツバメ

ちなみに年収アップが目的の場合、近年は「訪問看護ステーション」へと転職する人が多いです。

職場の人間関係への不満

どの職場にも言えることですが、人間関係の問題は職員の気持ちに大きく影響します。

特に密接なチームワークが求められる理学療法士の職場では、人間関係がストレスの主な原因となり得ます。仕事の内容自体よりも、人間関係で離職を選ぶケースがあります。

某PT

ぶっちゃけ、PTは「職場恋愛」の比率が高いです。そういった観点から「人間関係のもつれ」が生まれやすいです。

メンタル・体調不良での離職

PTとして働くなかで、メンタルや体調に不調をきたして離職する人は一定数います。

PTが不調になる理由

  • 仕事が忙し過ぎる
  • 上司からのパワハラ
  • 仕事へのプレッシャー
  • 仕事による怪我
  • 体力的な限界

これはどの業種でも起こり得ることではあります。だた「患者の人生を左右する」というプレッシャーはなかなか特殊なものです。責任感がある人が多く、厳しすぎる上司も一定数おり、熱い指導はパワハラと紙一重な部分もあります。

また、重介護での歩行訓練などを始め、PT側の体に負担がかかる業務もあります。なかには物理的な怪我により、現場を離れることになる人もいます。

某PT

友人PTは、椎間板ヘルニアが悪化して臨床の最前線位から移動していました

キャリア別の離職理由を分析

理学療法士の離職には様々な理由がありますが、年齢や経験年数ごとに見ると、さらに特徴があります。

若手からベテラン、男女別で見てみましょう。

若手理学療法士の離職理由

若手理学療法士の離職には「理想と現実のギャップ」に関連する理由が多いです。

  • 思っていた仕事内容じゃなかった
  • 先輩の給料を聞いて愕然とした
  • 職場の上司が尊敬できない

実際に働き出しからのギャップに耐えきれず、離脱してしまうことは残念ではあります。

年収面での不満については、奨学金の返済などがある人は「理学療法士として生活できない」と感じることもあるでしょう。

中堅理学療法士の離職理由

中堅理学療法士の場合、結婚や子育てなどのライフイベントが大きく関わってきます。仕事と家庭のバランスを取る中で、自ら離職を選択するケースが多いのです。

また、何年か経験を積んだ後にキャリアの停滞を感じ、スキルアップや年収アップを目的として別の職場へ移ることもあります。

ベテラン理学療法士の離職理由

ベテラン理学療法士の離職理由としては「キャリアの停滞」が主です。長年勤務した結果、新たな刺激を求めて環境を変えたいと感じる人が多いでしょう。このキャリアになると、養成校の講師になるなど、教える側に回る人も多いでしょう。

さらには、年齢を考慮したライフスタイルの変更や、セカンドキャリアへの準備としての自主的な退職もあります。

ツバメ

脱サラして、独立したり、お店を始めるなんて人もいますよね。

男女別離職理由の違い

男女で見ると、特に女性理学療法士は出産や育児を理由に職場を離れるケースが目立ちます。

その一方で男性は、年収やキャリアアップの追求、職場の人間関係での不満が離職の主な動機です。

男女問わず離職者は多めですが、それぞれが抱える問題の特性や解決策には違いがあります。

仕事を辞めたPTはその後どうしてる?

仕事を辞めた理学療法士は、その後どのような選択肢をとるのでしょうか。

いくつかの選択肢から自分に合ったものを選び、改めて確認してみましょう。

別の職場でPTとして働く

職場を辞めた後「別の施設で理学療法士として働く」

これは職場を辞めたPTが選ぶ道として、もっとも多い選択肢です。職場を変えることで、より好条件で働ける可能性も高いです。

ツバメ

なかでも、訪問看護ステーションへの転職は年収などアップしやすいです。

とはいえ、転職には不安がつきもの。

「自分が将来的にどうなりたいのか?」
「希望の転職先に入れば、理想は叶うのか?」

そんな「転職への不安」がある人は、一度転職エージェントに相談してみるのがおすすめ。

リハ専門のエージェントは業界のことに詳しく、転職先について思いもよらぬ提案もしてくれます。求職者は利用も無料なので、早めに相談だけでもしておきましょう。

ちなみに、リハ専門の転職エージェントからオススメ1社を選ぶなら「」。独自に調査した口コミでも親身な対応という意見が多かったです。

※下記の別記事で、利用者の口コミなども解説しています。

リハ専門の転職エージェント比較表

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リハ転職サイトの選び方については別記事で詳しく解説しています

PTと別の仕事を掛け持ちする

理学療法士の資格を持ちながら、全く異なる分野での仕事を掛け持ちする人もいます。

例えば、医療関連のライティングやコンサルティング業務など、理学療法士の経験が活きる分野での副業も一つの選択肢です。多角的なキャリア形成を目指す方や、より多様なスキルを身につけたい方には、このルートが充実感をもたらす場合があります。

一般企業で働く

一般企業での職に就くPTもいます。リハビリ専門の知識やコミュニケーション能力が評価され、営業や人事や総務など、人と接する仕事に就くことも少なくありません。

また、介護用品のメーカーやスポーツクラブなど、PTとしての専門知識が評価されるような企業もあります。

自分で起業する

理学療法士の資格を生かして、自分のビジネスを立ち上げる人も増えています。整体院などフィットネス関連サービスの提供や健康相談業務など、理学療法士としての専門性を活かした事業を展開することが可能です。

また、自身のビジネスを始めることで、理学療法士としてのスキルだけでなく、経営者としての視点を獲得することもできます。

理学療法が離職しやすい理由には、プラスな面もある

理学療法士は、やや離職率が高い職業と言われています。

ただこれは、あまりネガティブなことではありません。専門職としての資格があれば「どうにか別の仕事がみつかる」という側面もあります。転職市場での需要が高いことや、多方面での活躍が可能なことは、理学療法士にとって大きな利点です。

長期的にみると「職場をやめてよかった」と感じる人は多く、年収アップやキャリアアップを目指して新たな一歩を踏み出しています。

これからの理学療法士には、病院等に勤める意外にもいろんな可能性があります。ブログ「リハノミライ」では、リハ職の働き方について発信中です。記事が参考になると嬉しいです。

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