訪問STのツバメです。
僕はTwitterで、訪問リハの日常などをツイートしています。
…が、タイムライン上で「病めるST」のツイートをかなり見かけます!
ST辞めたい…
仕事に行くと、具合が悪くなる…
正直、気持ちはめっちゃわかります。STはストレスが多い仕事です。
僕も、最初に勤めた回復期は「パワハラやブラック体制」に耐えきれず退職。
ストレスでメンタル崩壊した友人STもいます。
そこで生まれた疑問…
STの労働環境は、実際のところ恵まれているのか?
「STの仕事ってブラックなんじゃね?」
「恐ろしい業界に足を踏み入れてしまったのだろうか?」
この疑問を解決すべく、Twitterを介してアンケート調査を実施。
ご協力ありがとうございます!
アンケート結果を分析して、みえたポイントが以下の3つです。
全体のデータ分析でみえたポイント
- 7割以上のSTが職場に満足している
(満足度70点以上) - ネガティブな要素は重複する傾向
(拘束時間長い=休憩短い=休日も少なめ) - 残業は1~2時間程度が大半
7割以上が職場に満足!?
想像以上に良い結果です!
STの職場満足度は、かなり高いようですね。
さらにココからは「全体の傾向」や「領域別の特徴」などを深堀りしていきます。
残業・休日・満足度など、ST全体での労働環境をグラフ分析
まずは「ST職場アンケート全106票」のデータを解説していきます。
職場領域は「回復期」「急性期」「訪問」が多い
106人のSTさんの職場の内訳です。Twitterからランダムに選出して、ご協力頂きました。
「回復期」「急性期」「訪問・訪看」で6割以上を占めます。
「その他」には「フリーランスST」さんなどがいました。
職場満足度は「70点以上」の人が大半
職場の満足度が「70点以上」ある人は、なんと全体の「76%」!
「STの4人に3人」は、職場に満足して働ているんですね。
ちなみに、僕は前の職場(回復期)の満足度は50点以下です。
かなり少数派だったんですね。
勤務時間の実際。残業はあれど「2時間以下」が大半
実質の拘束時間は9時~17時の勤務で8時間。
「フルタイム勤務」で「10時間以下」の割合が74%なので、一日の残業は「2時間以下」の人が大半です。
僕や友人がいた病院は「12時間勤務」とかざらでした。
ここでも、やはり少数派なんだと実感。
ST全体でみると、やはり労働時間は恵まれているように思えます。
実質の休憩時間。意外ときちんと取れてる人が多い
アンケートでは、「実質」の休憩時間をお伺いしました。
昼食評価に入って「まともに休憩を取れない」のはSTあるあるです。
ただ、「休憩30分以下」というのも2割程度。これは結構キツそうです。
「回復期」「急性期」は、実質の休憩時間が短めの傾向でした。
1日の取得単位数は18単位までが大半
1日の取得単位数。最も多いのは、15~18単位で31%。
「18単位以上」は22%です。
「20単位以上とってます!」という職場は、わずか4%なんですね。
15~18単位でも、カンファなど入るとバタバタですよね。
特養など小児領域には、単位という概念がないようです。耳鼻科は業務内容によって単位制だったり違ったり。
年間休日は120日以上が4割。だけど110日以下も25%
「年間休日120日以上」の職場の割合は40%程度。なかなか良い数字だと思います。
しかし、110日より少ない職場も25%以上あります。この差はデカイですね。
でも一般中小企業の出身からすると、恵まれた環境と感じます。
働く場所で違いが出る! 職場タイプごとの特徴を検証
次に、ある程度回答の母数があった「急性期」「回復期」「訪問リハ」について。
全体データと比較したときの「違い」を検証しました。
急性期STの職場傾向
急性期の回答数は21件。分析したデータから傾向をまとめと、以下の3点になります。
- 全体と比べると少しだけ満足度は低め
- 拘束時間は短め
- 休憩時間30分以下の割合が高い
「拘束時間短め」「休憩時間短め」というのは、僕が思ってる急性期のイメージに結構近い結果です。
良くも悪くも、テキパキとした環境というか。
ちなみに、急性期STさんのもっと詳細なアンケート分析と、頂いた「本音コメント」は以下の別記事で解説しています。
急性期STの本音コメント&満足度のグラフ分析はこちら
「回復期の職場満足度」は若干低め?
満足度80点以上の割合
- 全体 = 44%
- 回復期 = 24%
職場満足度「80点以上」の割合に差がありました。
グラフの赤い部分ですね。結構開きがあります。
回復期STさんの職場満足度は少しだけ低め。業務の忙しさが原因でしょうか。
アンケートで頂いた「回復期STのぶっちゃけコメント」はこちらの記事にまとめています。
訪問リハは職場満足度がとても高い
訪問リハビリと、訪問看護ステーションのリハは厳密には別モノですが、今回は母数の関係でまとめて集計。
回答数は23件でした。
訪問リハの単位数は「15単位まで」が大半
移動時間があるので、単位数で換算すると1日15単位程度が多いです。
さらに、訪問STは「担当エリアが広くなりがち」です。PTOTより人員が少ないので。
必然的に移動時間が伸びるので、件数は少なめの傾向にあるでしょう。
僕だと「訪問6件以上」で、かなりバタバタになるイメージです。
訪問リハは「年間休日120日以上」の割合が高い
休日120日以上の割合
- 訪問リハ = 62%
- 全体 = 42%
グラフをみるとわかりやすいですね。
赤い部分が「年間休日120以上」。6割を越えています。
訪問リハは、職場満足度が90%以上!
満足度70点以上の割合
- 訪問リハ = 91%
- 全体 = 76%
訪問はかなり満足度が高いですね。
取得単位数のプレッシャーの低さや、労働環境の良さなどからくるものでしょうか。
僕が実際に訪問で働いて思うのは、上司の目もなく一人で行動できるのは「気持ちが楽」だということ。
しかし、逆にいうと「自分で判断しないといけない」場合が多かったり「他職種と連携しづらい」一面もあります。
アンケートで頂いた「訪問STのぶっちゃけコメント」はこちらの記事にまとめています。
アンケートのコメントも、「自由が利きやすい」など肯定的なものが多かったです。
訪看に関しては、今後は介護報酬の改定などで労働環境が変化していくかもしれません。
そのへんも要チェックですね。
STの職場満足度は高め。納得できない職場は早めにやめたほうがいい
ご協力ありがとうございます。
全体のデータをみて、思った以上に「STの職場満足度が高い」ことがわかりました。
しかし、Twitterなどにネガティブな投稿があるのも現状です。
職場が合わない。毎日地獄…
もうST辞めたい…
STになるのなんて、やめたほうがいいよ…
悩めるSTさんには、再度! 以下の事実を伝えたいです。
実際、僕も転職経験者です。
回復期から訪看へ。地獄の職場から抜け出したタイプ。
今の職場に満足いかないSTさんは、「職場を変えること」を検討しましょう。
事前の準備や情報収取も、どうぞ入念に。
「失敗しないリハ転職」についてはこちらの記事で解説しています。
僕らが憧れた、ST家業。決して悪くない仕事ですよ!
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