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【共感多数】STの仕事が辛い理由3選。現役STと一緒に対策についても考えよう!

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STに多い悩み:アイキャッチ
STツバメ

こんにちは!訪問STのツバメです。

今回の内容は「STが悩みやすい」ポイントについてです。

訪看のST部門をひとりで立ち上げて、そこから5年くらいやってきた僕の目線で解説していきます。

この記事でわかること
  • 多くの言語聴覚士が悩みやすいこと
  • 悩みやすいことへの対策

下記は先日の僕のツイートです。

https://twitter.com/tsubame_st/status/1388334128555167749?s=20&t=MV4hen5UQlPp4wwF6Mg4jA

まさにこれで病む…。休みの日も熱発に怯えてます。

嚥下のプレッシャーわかります。
食形態上げてまもない休日、家にいても熱発してないか頭からなかなか離れない日もあります。

ツイートに対して、STさんからの共感が非常に多かったです!

みんな、似たような悩みを抱えているんですね。

では、その悩みを解決するには、どうしたらいいんでしょうか。

先に言える結論としては、STの仕事の悩みを1人での解決は難しいと思います。周囲に対してSTの仕事を理解してもらうことや、相談できる相手がいることが大事です。

目次(クリックでジャンプ)

言語聴覚士の悩み3選

前述のとおり、STの多くが抱える悩みは下記の3つです。

多くのSTが抱える、共通の悩み

  • 嚥下のプレッシャーが高すぎる
  • 仕事内容を理解されづらい
  • 訓練・臨床に自信が持てない

ここからは「3つの悩み」についての深堀りと、それぞれへの対策を解説していきます。

①:嚥下のプレッシャーが高すぎてつらい

Twitterのコメントでも共感が多かったのが、嚥下へのプレッシャー。
担当の患者さんの熱発で「誤嚥してた…?」と、ヒヤヒヤした経験のある方は非常に多いハズ。

施設によっては、嚥下の評価はドクターから丸投げされることもありますよね。

嚥下の分野は「責任が割にあってない」とさえ思います。

不安定な要素も多いです

  • 覚醒・体調やコンディションの変化
  • 不顕性誤嚥(夜間など)
  • 環境の変化
他職種からのイメージと、STの現実にもギャップがある

他職種:「STなら誤嚥をカンペキに防げるんでしょ」

実際のST:「いや、正直わからない部分もあります…。」

上記の「認識のギャップ」が大きいほど、嚥下のプレッシャーは大きくなります。

対策1:「STでも誤嚥はカンペキに防げない」ことを周知させる

嚥下の評価って正直かなり難しいですよね。

対象者のその日の体調など、不安定な要素も多いです。

嚥下の不安定要素
  • 対象者のコンディション
  • 介助者のスキル
  • 食事形態のバラつき
  • 食事をする環境
  • 病状の変動

僕が前いた病院には、熱発があると「STのせいで肺炎になった」と言う看護師がいました。そのくせ、僕らSTが申し送る介助法などは、かなりの頻度で無視されています。

それに、熱発って誤嚥以外でも生じる可能性はありますからね。尿路感染とか。それで、結局原因は特定できないけど「STが誤嚥させたんだろ」みたいな扱いを受けるのはしんどいです。

つまり「他職種の理解がない職場」で嚥下領域を担当するのはかなり大変。

もし以下の2点に対して「他職種の理解が低い」なら、環境を改善しないといけません。

他職種の理解が欲しいポイント

  • STの評価にも完璧ではない
  • 他職種の理解・協力がないとSTは力を発揮できない

正直、働きやすい環境を作るのって管理者の仕事です。でももし、管理者に期待できないなら「どうにか自分で動く」か「別の職場を探す」の2択になりますね。

STツバメ

合わない職場は早めに離れたほうがいいと思います(経験上)

対策2:やっぱり常に勉強はしておく

結局は少しずつでも勉強を続けることが、もっとも確実に「嚥下領域で自信を持つ方法」です。

前述の「リハノメ 」や、各種勉強会などに参加して、知識をアップデートするのも大事。

嚥下は養成校で習う技術だけでは、難しすぎる領域だとも思います。

STツバメ

嚥下のプレッシャーはかなり高いです。少しでも自信が持てるように、臨床向けの知識を学んでおきましょう。

▼公式サイトはこちら

②:訓練・臨床に自信が持てなくてつらい

リハビリをやっていて、この訓練…意味あるのかな?
なんて心配になることも多いはずです。

STの訓練は、「歩けた! 動いた!」というような、明快なものではないからです。

しっかりと自分のリハ分析して、改善・アップデートしていかないといけません。

臨床に自信を持つためには、継続した学習は必須です。

対策1:オンラインセミナーに登録する(リハノメなど)

いま、一番手軽な方法がwebセミナーです。

別記事でも何個か紹介してますが、僕はに登録しました。

月額制で講義動画が見放題のセミナーです。料金はは契約プランによって変動しますが、月額2,000~3,000円位です。

STツバメ

講義のクオリティから考えると、かなりコスパは高いと思います。

臨床に活かすことを前提にした講義が多いので、1〜3年目の人とかは、特に学べることが多いはず。

PT・OTさん向けの動画でも参考になるものが多いです。

「リハノメ を実際に利用した感想」はこの記事で解説しています。

対策2:通常の勉強会・セミナーに参加する

「勉強会の案内」は多くの施設にきますよね。

今はコロナの関係で、オンラインが主流かもしれませんが。

経験からいうと、自信がない分野は「有料でも早めに勉強会に参加したほうが楽」です。座学だけではなく、なるべく「実技」があるものがいいでしょう。

勉強会参加のコツ

STツバメ

ここで1個だけ、僕なりの「勉強会参加のコツ」を解説します。

勉強会参加のコツ。それは座学でも実技でも「必ず挙手して質問する」ことです。

リスクは「恥をかく(かも)」くらいしか無いのに、学んだことが頭に残る確率が飛躍的にアップします。

僕は「もったいない精神」も手伝って、勉強会に参加した際は必ず質問します。実際、自分が質問したことは、ほぼ忘れないですね。エピソード記憶になるので。

対策3:同級生に連絡をとって相談する

  • 評価どうしてる?
  • どんな訓練してる?
  • 吸引とかしてる?

職場によって「常識が全く違ったりする」ので、とても参考になります。

よそでは当たり前のことが、目からウロコの情報だったりします。「価値観」にも結構差があるんです。

施設ごとの価値観の違い
例:「ギターや楽器を使った訓練」

僕がいた病院→そんな目立つことやめて!

友人の病院→最高! どんどんやって!

同じ訓練でも、場所によって常識は変わります。

STツバメ

「自分の考えが受入れられる場所もある」という事を知らなかったら、もっと悩んでいたと思います。

対策4:Twitterで情報収集や相談をする

「タメになる情報」を発信しているSTさんはたくさんいます。

「言語聴覚士」で検索して、気になる人と「いいね」や「コメント」を通じて交流しましょう。DM(ダイレクトメール)を送ってもいいと思います。

※なるべく相手が答えやすい、具体的な質問を心がけましょう。

要点をまとめて相談しよう

  • 自分の状況
  • 具体的な質問
    (失語で〇〇をやっているか、職場で〇〇という決まりありますか? ナド)

ただ、学術的な質問をしまくるのは、正直あんまりオススメしないです。文面のやりとりだけでは、取り違いも多くなるので。あくまで参考にするスタンスで。

STツバメ

僕のとこには「転職や訪問リハについての相談」が多いです。

③:仕事を理解されなくてつらい

PT・OTとSTを並べたとき、やっぱりSTって浮きますよね。

専門性が強すぎるんですよ。養成校のプログラムからして、かけ離れすぎです。「音声記号」や「フォルマントがどうとか」なんて、他からしたら超マニアックです。

そのくせ、病院や施設に入ったらまるっきちリハ科の一員です。

やはりリハの主軸はPT・OTです。マイノリティである以上、STは「こんな仕事だよ!」「ここが強みだよ!」とアピールする必要はあります。

対策1:人目につく場所でもリハをする

人間って「よく知らないもの」は恐れたり、嫌いになりやすい性質があります。

そして、個室にこもりっぱなしのSTは「よく知らないもの」になりやすいです。

他職種からの疑問

  • STって個室で何してるの?
  • ベッドサイドで何してるの?
  • よくわからない仕事だな?

上記のように思ってる他職種は多いです。

見えないことが多いと「なんか、よーわからん仕事。」になりやすいですよね。なので、可能な訓練はラウンジなど「人目につく場所」で実施するのもアリです。

STはついつい個室にこもりがちですが、周囲から「こういう訓練やってるのね」と認知されるのも大事

他職種以上に、存在をアピールしましょう。マイノリティである自覚が必要です。

STツバメ

「食わず嫌い」なんて「知らんから嫌い」の典型ですよね。

人は「知らない」ものに苦手意識を持ちやすい実例

「知らない=嫌い」となりやすい実例をひとつ紹介します。

例えばクラウドファンディングというシステムを、日本でいち早くとりいれたのはキングコング西野さんです。

西野さんがクラウドファンディングを始めた当時は、システムの知名度が低かったため「詐欺だ」「怪しい」などとかなり批判されていました。

しかし、今では国が推進するシステムになっていますよね。みんな「よくわからんコトに嫌悪感を抱いていただけ」という良い例です。

参考:国土交通省「クラウドファンディング活用型まちづくりファンド支援業務

【中田×宮迫】WinWinWin
西野さんが当時のクラファン批判について語っています。

対策2:可能なら写真や動画を残す

訓練の様子や、実施内容を残すもの思います。
チームの人とリハ内容を共有できれば、STの仕事をより理解してもらえます。

僕は訪問リハなのですが、電子カルテにタブレットで撮った「訓練中の写真」をかなり登録してます。
「やっていること」が他職種に伝わりやすいからです。

もちろん、個人情報は配慮した上で行う必要があります。施設の規則に従いましょう。

他にも色々ある。STさんの悩みを紹介

今回紹介した3つ意外にも、結構ST特有の悩みってあると思います。

僕のTwitterに寄せられたものなどを抜粋して紹介します。

人数が少ないので、一人が抱える業務量が半端ないです。

「座学と現場のギャップ」「思っていたST像との違い」なども病む原因になっていそうです。

熱が出たら、全部誤嚥を疑われます。病棟だけでなくPTからも。

他にも熱の原因はたくさんありますし、めちゃくちゃ気をつけてやってるのに…

STツバメ

みなさん、やはり悩みは抱えていますね…!

体調不良になるほどに辛い職場は離れましょう

STの仕事は正直つらいことも多いです。そして、真面目な人ほど「合わない職場」で頑張りすぎて体を壊す傾向にあります。

ここで一点だけ、声を大にして言いたいことがあります。

もしも体調に異常があるなら「退職・転職」や「休職」を早急に検討して下さい! と言うことです。

どんな仕事でも、あなたの体より大事なものはありません。実は僕も、体調を崩して休職・退職した経験があります。

合わない職場は合いません。自分が離れるしかないのです。

僕が経験してしまった、ストレス性の体調不良については、別記事で詳しく解説しています。

退職する際に考えるべき2つのこと

もし「職場をやめよう」と決断した場合、すぐに考えるべきことがあります。

それは下記の2つ。

 退職する際にまず考えるべき2つのこと
  • 退職を切り出すタイミング
  • 退職後のプラン

特に、退職を切り出すタイミングには注意が必要です。 申し出をしたからといって、 すぐに退職できるとは限らないからです。

また、退職後のプランも出来る限り立てましょう。 そもそも、STを続けますか? やめますか?

一度、真っ白な状態から考えてみるといいと思います。 逆に言うと「 しばらくは何もしない」 と決めるのも立派なプランニングです。

仕事を「辞めるべきタイミング」や「退職後のプラン」ついては下記の記事で詳しく解説しています。

言語聴覚士の仕事がつらい時、ひとりで抱え込まない!

冒頭にも書きましたが、言語聴覚士の「悩みの大半」は共通しています。

先輩や同僚、同級生など頼れる人と繋がっておくことが大切です。

また、かのアドラーも言ってるように「全ての悩みは対人関係の悩み」だとも思います。

仕事に自信が持てないと思っていたけど、「職場の人間関係がよくなかっただけ」なんて場合も多いです。

どうしても仕事が辛かったら、「職場を変える」ことでの解決を目指しましょう。

STは、まだまだ需要がある仕事。

まずは合う場所を見つけて「そこに合うような自分」に成長するのが理想ですね。

STツバメ

悩みが多い仕事なだけに、環境は超重要。

頑張っていきましょう!

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