訪問STのツバメです。
今回は、言語聴覚士の「ダブルライセンス」について。
「ST以外の資格を取る…!」
より強みのある人材になるために、検討していいポイントですよね。
国家資格や民間資格など、STと組み合わせることで強みになりそうなものをまとめています。
今後の人生プラン設計の参考になると嬉しいです。
この記事でわかること
- 言語聴覚士におすすめのダブルライセンス
- 各資格の受験資格などの概要
ST × 公認心理師
2021年の国家試験が第4回なので、まだまだ出来たばかりの資格。
心理に関連する実務経験があれば、「特例措置で受験ができる」ということもあり注目が集まっています。
その特例措置は通称「Gルート」と呼ばれていて、R4年度(第5回試験)までは、「実務経験5年 + 現任者講習会の受講」で公認心理師の試験が受けられます。
問い合わせたところ、僕が勤務する「訪問看護ステーション」もキチンと対象になるようです。
2022年試験が「Gルート受験」のラストチャンス。
受験資格(Gルート)
- 実務経験5年以上
※病院など様々な施設 ※下記URL受験の手引きP54〜55参照) - 施設代表者が発行した「実務経験証明書」を提出
- 受験までに「現任者講習」を受講
※講習は定員などあるため早めの申し込みが必要
参考動画:「Psychology」チャンネル
「Gルート受験」の流れを説明してくれています。
現任者講習は「翌年の試験」に向けて実施されています。定員があり、競争率も高め。早めの申し込みが必要です。
2022年(R4年度)の試験を受けるには、令和3年度の現任者講習を受けておく必要があります。(令和3年7月~令和4年2月末)
現時点(R3年10月)で、申し込み受け付け終了しているものや、今後受付開始予定のところなど様々。
まず講習会のスケジュールなど調べておきましょう。
- 現任者講習会の実施施設一覧(R3年 現任者講習会について)
- 公認心理師 第4回受験の手引
- 「日本心理研修センターのQ&A」によくある質問がまとまってます
相手の心理面を深く考慮できることは、どこでもプラスになりますよね〜。
求人をみていたら「ST」と「公認心理師」の両方を募集している施設などもありました。そういう場所では特に重宝されるかもですね。
ST × ケアマネージャー(介護支援専門員)
「要介護認定」や「介護支援サービスのプラン立案」などの業務を行うケアマネージャー。
対象の職種の実務経験が5年以上あれば受験可能。言語聴覚士も含まれています。
受験資格など
- 該当する業務の実務経験5年以上(STも対象)
- 合格率は10〜20%程度(各分野70%以上正当)
- 合格後に15日間の講義・演習と、3日間の実務研修を受ける必要あり
主な活躍の場は在宅や介護施設。
ST資格と同時に保持すれば、ケアマネとして動くことも可能になります。
僕は訪問リハで働いているので、特に実用的な資格に感じますね。
「訪問PT + ケアマネ」として動いている方など、
結果的に常勤より稼ぎがいいと聞いたことあります。
また、通信講座で学ぶことも可能です。どこから手をつけたら…という人は利用してもいいと思います。
ユーキャンなどでも通信講座もあり
ST × 保育士
将来的に小児分野で働きたい…!という方などは、気になる専門分野ですね。
保育士もユーキャンなどの通信講座で取得可能です。
受験資格など
- STの養成校を出ていれば受験資格あり
(専門卒以上なので) - 試験は年2回実施されている
※例年は(前期:4月筆記・7月実技)(後期:10月筆記・12月実技) - 科目別合格があり、3年程度かけて全科目合格なども可能
- 標準講習期間:1年程度(ユーキャン)
ユーキャンなどの通信講座もあり
ST × 管理栄養士
「嚥下と栄養」両方の専門的な知識があれば、嚥下の現場で重宝されることは間違いないですね。
現状では夜間過程で栄養士養成課程を修了できないようなので、最短だと「2年制の専門学校」が選択肢になると思います。
受験資格
- 専門学校への入学が必要(最短2年)
- 夜間過程はなし?
参考:栄養士転職ナビ「栄養士・管理栄養士資格を働きながら取りたい!」
ST × 社会保険労務士(社労士)
実は、言語聴覚士の養成校を出た人は「社労士の受験資格」があります。
「雇用や労働」にまつわる問題を広く取り扱う仕事ですね。
言語聴覚士をずっと続ける自信がない…。という人は、検討してみてもいいかもしれません。
試験の合格率は低めですが、独立開業で年収1000万とかも珍しくはない仕事です。
受験資格など
- ST養成校を出ていれば受験できる
- 合格率6〜7%程度
- 合格率の低さは、社会人受験者数の多さも理由
- 年収500万〜開業で1000万も
ダブルライセンスというよりは、もはや「社労士になる!」って感じでしょうか。
参考:社労士ってどんな仕事?
臨床を続ける自信がない人は、ST資格が優遇される一般企業に転職する方法もあります。
「補聴器・人工内耳メーカー」「食品メーカー」などが例ですね。過去にあった求人実例などを下記の別記事で解説しているので参考にしてみて下さい。
その他、民間資格でも「強み」になりそうな資格リスト
実はワタシ…こういう資格も持ってるんです! というのは、強みとしてアピールできますよね。
アピールになるのは、民間資格でも同じこと。
例えば、ユーキャンの中にあるものだけでも、結構気になるものがありました。
STが強みとしてアピールできそうな資格
- 認知症介護士
- 介護職コーディネーター
- 看取りケアパートナー
- 音楽健康指導士
- 高齢者傾聴スペシャリスト
僕は在宅で働いているので、「看取りケアパートナー」など気になります。
名刺などに書いておくと、ご家族も安心感が増すだろうなと思います。
自分の仕事内容にあった資格があるといいですね
ステップアップのために、ダブルライセンスの取得はアリ!
言語聴覚士の「ダブルライセンス」。
気になるもの、調べて出てきたものなどまとめてみました。
僕としてはやっぱり今、気になるのは「公認心理師」です。
公認心理師の資格取得で仕事が爆増することはないと思いますが、新たな「国家資格」ですし臨床にも活かせそうですよね。
あと、小児分野で働くことを検討しているなら「保育士」の資格取得もアリだな〜と思いました。
補足:中途半端なキャリアにならないよう、まずはSTの基盤を固めるもの大事
ちょっと補足しちゃいます。
この記事では「ダブルライセンスを取る!」という前提で話を進めてきましたが、そもそもSTの仕事事態に膨大な知識が必要ですよね。
ダブルライセンスも良い選択ですが、まずはSTとしての経験を積む時間も大事だと思います。
最近は、オンラインセミナー「リハノメ
リハノメを実際に使った感想などはこちらの記事にまとめてます。
あと、転職経験のないSTさんは職場を変えるのもいい経験になります。
実は、STで一番多い転職理由は「スキルアップしたいから」なんですよね。(マイナビ調べ)
※下記の記事で詳しく触れているので気になる方は参考にして下さい。
言語聴覚士は色々と悩みも多い職業ですが、まだまだ可能性も無限大。
広い目線で「仕事」を捉えて、よりよく働けるようになっていきたいですね〜。
僕も精進します!