こんにちは。訪問ST(言語聴覚士)のツバメです。
今回は舌圧トレーニング・測定についての話。
結論から言うと、もっとも手軽で簡単な方法は「ペコぱんだ」という商品を使うことです。
楽天やAmazonで普通に売ってます。
「ペコぱんだ」で出来ることは2つ
ペコぱんだは、舌を口蓋(こうがい)に押し付ける力、「舌圧(ぜつあつ)」を鍛える道具です。
なので、基本的には「舌を鍛える」のが使用目的です。
でも使い方によっては「簡易的な舌圧測定」もできます。
それぞれの使い方を解説していきます。
①:ペコぱんだでの舌圧トレーニング
ペコぱんだでの舌圧トレーニング方法はシンプルです。
※前後の位置も調節しましょう
※複数セット繰り返して、舌をトレーニングします。
目的別にトレーニング方法も変わります
舌の筋力をアップ | 固めのペコぱんだをしっかり潰す |
舌の耐久性をアップ | 柔らかめのペコぱんだをゆっくり潰す |
詳しい使い方に関しては、説明書がついてくるので安心です。
②:ペコぱんだでの簡易舌圧チェック方法
「舌圧=舌を押し付ける力」は、ペコぱんだで簡易的に測定できます。
まず、ペコぱんだには以下のラインナップがあります。
水色(極めて軟らかめ) | 5kPa |
ピンク(軟らかめ) | 10kPa |
むらさき(やや軟らかめ) | 15kPa |
緑(普通) | 20kPa |
オレンジ(やや硬め) | 25kPa |
黄色(硬め) | 30kPa |
色によって硬さレベルが違い、〇〇キロパスカルという「押し潰しの値」に相当しています。
嚥下に最低限必要な舌圧は20kPaといわれています。
つまり「ペコぱんだの緑」を潰せるかが、ひとつの基準になります。
そもそも舌圧(ぜつあつ)とはなにか。ものを飲み込む際に重要な力です
「舌圧」とは、ベロをくちの中の天井方向に向かって押しつける力のこと。
人間がものを飲み込む際に、舌圧が重要であることが研究でわかっています。
加齢や病気により、うまく食べものを飲み込めないと「誤嚥性肺炎」になるリスクが高くなります。
好きなものを食べ続けるために、舌圧を維持しておくことが重要です。
舌圧が20kPa(キロパスカル)より低い場合、飲み込みに問題が生じる可能性が高くなります。
引用:日摂食嚥下リハ会誌「嚥下障害患者における舌圧と摂食嚥下機能の関連」
ペコぱんだ、おすすめの買い方
まずは「基本セット」という、ピンク〜緑までのセットを買うといいと思います。
普通にAmazonで買えます。
「基本セット」なら、舌圧の簡易測定に緑が使えます。
緑が難しかったら、紫やピンクでトレーニングしましょう。
僕のリハ訪問先でもトレーニングに使用している方はいます。日課にできると最高ですね。
こちらが基本セット
新しくオレンジ(MH)が追加されている
以前はなかった「オレンジ色」ミディアムハードが追加されています。
硬さとしては、ミディアムとハードの中間。
効果的な舌圧トレーニング・舌圧の簡易測定にペコぱんだ
以上、言語聴覚士の僕目線での「ペコぱんだ」の使用方法でした。
介護予防&舌のリハビリとして、おすすめなアイテムです。参考になると嬉しいです。
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