言語聴覚士のツバメです。
「飲み込み」や「言葉」のリハビリを行う仕事をしていて、介護食の専門家でもあります。
そんな僕が今回解説するのが、メディカルフードサービスというメーカーの「MFSやわらか食」です。
近年は、「高齢者向け宅配食サービス」の需要が増えています。冷凍技術の進歩もあって、お家でレンジ調理するだけの介護食が実現しているんですね。
毎日の調理、特に介護食の準備ともなるとかなりの負担。
「MFSやわらか食」を、利用すれば調理の負担が軽減することは間違いないです。
しかし、気になるのは実際のお味や値段・柔らかさですよね。専門家目線で解説していきますので参考にして下さい。
先に実食の簡単な結論!
- 実際に、歯茎でつぶせる程度に柔らかい
- 「MSFやわらか食」は介護食の中で、かなり味が良い
- レンジで温めるだけの簡単調理だった
(スチーム調理でさらに風味アップするが、通常のレンジでも十分な味) - たんぱく質など栄養成分も配慮されている
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メディカルフードサービス「MFSやわらか食」の特徴
「MFSやわらか食」の主な特徴
- 歯茎でつぶせる程度に柔らかい
- 凍結含浸法という製法で、高い栄養価をキープしている
- 冷凍食品のため長期保存可能&全国配送
- 一食あたり820円程度〜(注文数などによる)
最近はメディアでも紹介されている
歯茎でつぶせて「高栄養」というのがウリの「MFSやわらか食」ですが、メディアで紹介もされています。
やわらかさや、製法の秘密などは上記の動画がわかりやすいです。
事業としても高評価。かながわ「産業Navi大賞」を受賞
「高齢者向け宅配食サービス」という事業そのものも評価されています。
神奈川県の中小企業を表彰する「産業Navi大賞」で優秀賞を受賞。信頼していいメーカーですね。
MSFやわらか食は冷凍食品。調理はレンジで解凍でOK
「MSFやわらか食」は冷凍食品。レンジでチンするだけの簡単調理です。
今回は電子レンジ解凍500Wの5分で行いました。
通常のレンジ温めだけでなく、スチーム調理にも対応しています。
スチーム機能があるレンジの場合
介護食としてはかなり美味しい。柔らかさに加え「あんかけ」などの工夫が好印象
仕事柄、いろんな嚥下食を食べていますが「MSFやわらか食」はかなり味が良いです。
実食してみて分かりました。製法のおかげもあってか、自然な風味が保たれていますね。
例えば、魚料理。介護食ではどうしても「生臭さくなりがち」なのですが、ほとんど気にならなかったです。
実際に「MSFやわらか食」を食べてみた感想
- 味はかなり良い。普通に完食しました。
- 柔らかさも申し分なし
- あんかけで、まとまりと喉通りがアップ。好印象。
- 見た目はすごく良い訳ではない。
専門家目線。MFSやわらか食の実食レポート
こちらのメニューは「かれいのゆず味噌だれ」です。その他副食がついています。お皿に盛り付けるとこんな感じ。
「かれい」をスプーンで潰してみました。十分に「歯茎でつぶせる」程度に柔らかいですね。
さらに、とろみのあんかけになっています。まとまりやすく喉通りが良いです。
全てのおかずが、かなり食べやすいように作ってありますね。
さらに詳しい実食レポートはこちらの記事で解説しています!
実食記事作成予定
↓あいーとはこちら
訪問リハの現場でも「冷凍タイプ」が人気。理由は味の良さと、長期保存できる点
訪問リハに行っているお宅では、宅配嚥下食は「冷凍タイプの方がいい」という感想が多いです。
高齢者向けの宅配弁当サービスは、地域に根差したタイプもあります。
毎日配送してくれますが、「保存が効かない」です。また、事業規模が小さいので、味のバラ付きが出やすいです。
冷凍宅配弁当だけのメリット
- 工場生産で味が安定している
- 長期保存可能。ストックしておける
コスト面を考えたら、毎食を宅配食に置き換えなくてもOK。
「忙しいとき用」などで備えておくのがオススメ。
↓お試しセットは公式サイトからの注文
そもそもなぜ、柔らかい食事が必要なのか? 最大の理由は肺炎予防
少し専門的な「飲み込み」の話をします。
加齢や病気などが原因で、飲み込みに困難がある状態を「嚥下障害(えんげしょうがい)」と言います。
嚥下障害がある場合、通常の食事ではムセやすくなります。
誤って食物が気管に入ると「誤嚥性肺炎」を発症する恐れがあります。それだけでなく、飲みこみづらさが原因で食欲が落ち、低栄養に陥る可能性があったりとリスクは様々です。
そのため、食事を「やわらかく・食べやすくする」対策を取るんですね。これが介護食の基本的な考え方です。
柔らかい食事(介護食)が必要な理由
- 誤嚥性肺炎の予防
- ムセの軽減
- 食事の負担軽減
MFSやわらか食は「歯茎でつぶせるレベル」=「嚥下学会分類4」
これは「歯茎でつぶせるレベルのやわらかさ」に相当します。
また、通常の食事と比べ、硬さ・ばらつき・張り付き感などが少ない工夫がされています。
歯が無くても噛めますが、モグモグと食事を押しつぶしてまとめる「咀嚼運動」はある程度できる必要があります。
介護食の選定は専門知識が必要です。可能な限り、医師や言語聴覚士といった専門家に相談して下さい。
参考:栄養指導Navi「学会分類2013を解説。早見表や嚥下ピラミッドを活用」
参考:日本摂食・嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類 2013
「MFSやわらか食」栄養成分
【MFSやわらか食+ご飯3食での栄養成分】
ムースやわらか宅配食+ご飯3食 | 高齢者に必要なエネルギーの目安 | |
---|---|---|
カロリー | 約1,360Kcal | 1,500kcal |
たんぱく質 | 42.9g程度 | 50g程度 |
高齢者に必要な栄養成分は「エネルギー1,500kcal・たんぱく質50g程度」が目安になります。
カロリー平均 | 204kcal程度 |
たんぱく平均 | 10.5g程度 |
3食だと
610kcal程度:たんぱく質31.5g程度
ご飯軽く一杯(150g)は
250kcal:たんぱく質3.8g程度
3食で=750kcal :たんぱく質11.4g 程度
参考:日本生活習慣病予防協会
注文はお試しセット6食から。値段は一食あたり820円程度〜
「MFSやわらか食」には6食のお試しセットがあります。
お試しセットの特徴
- 平日の15時までの申込みで当日出荷(在庫あれば)
- 初回のみではなく、何度でも注文できる
- 「支払い先」と「お届け先」を別々に指定できる
※遠方の両親に贈るときなど便利 - 全国宅配対応
※離島など一部の地域を除く
注文数が多いほど単価は下がり、14食の定期コースで「一食あたり820円」程度になります。
気に入ったら、定期コースの方がお得ですね。
注文前にはパッケージサイズと、冷凍庫のスペース確認が必須
「MSFやわらか食」は冷凍食品。
意外と見落としがちなのが、「冷凍庫の保管スペース」を確保。
「MSFやわらか食」のパッケージサイズは縦17.5×横21×高さ3.3センチ程度です。
「やばい…入らん!」とならない為に、事前に冷凍庫のスペースをチェックしましょう。
結論:「MFSやわらか食」は、介護食の「味や栄養にこだわりたい」けど時間がない人にオススメ
以上、メディカルフードサービス 「MFSやわらか食」の解説でした。
簡単に要点をまとめると以下のようになります。
- 「MSFやわらか食」の味はかなり良い
- レンジで温めるだけの簡単調理
(スチーム調理でさらに風味アップするが、通常のレンジでも十分な味) - たんぱく質など栄養成分も配慮されている
- 工場生産のため、味が安定
- 冷凍食品なので、長期保存可能。ストックしておける
- 一食あたり830円程度〜
最大のメリットは「調理の負担が減らせる」ことです。
盛り付けをしなければ、食器洗いも不要ですから「1時間は時短」になりますね。
そのため、宅食サービスは特に以下のような方にオススメです!
宅食サービスはこんな方にオススメ!
- 介護者だけど料理が苦手
- 介護が始まったばかりで余裕がない
- 介護が長期化していて介護疲れがある
- 基本的には自炊するが、疲れた日は簡単に済ませたい
実際に現場で働いていて思うのは、みなさん「頑張りすぎる」ことです。
介護生活や、高齢での独居は長期戦になることが多いので「可能な限りの効率化」をするべきです。
\ 「やわらか食」お試しセットはこちら/
開いた時間で、映画やドラマを見るなり、ゆっくりしましょう!
よりよいシニアライフを願っています。