
訪問ST(言語聴覚士)のツバメです
在宅介護の現場で、飲み込みやことばに不安がある方と関わっています。
今回紹介するのは「ウェルネスダイニング」というメーカーの「かなりやわらか宅配食」です。
ウェルネスダイニングの「やわらか宅配食」は柔らかさが3段階。「かなりやわらか宅配食」は二番目に柔らかく、歯茎でつぶせる程度になっています。
僕は言語聴覚士という仕事柄、いろんな嚥下食(介護食)を食べてきました。正直言うと、介護食は「あんまり美味しくない」ものもあります。
専門家目線で、柔らかさや味について実食レポしますので、参考にしてください。
公式サイトはこちら
かなりやわらか宅配食

「かなりやわらか宅配食」の実食レポ


それでは「かなりやわらか宅配食」を実食レポしていきます。こちらは「チーズオムレツのツナマヨソース」セット。レンジでチンした状態です。
左上が豆腐のコンソメ和え、右上がブロッコリーのジンジャーソース、右下がじゃがいものケチャップ和えです。


まずはオムレツ。箸で簡単に切れます。


箸で簡単に切れるのに、そのまま持ち上げることもできる絶妙な硬さです。
ツナとマヨネーズのソースにはわずかに酸味があって食欲が湧きます。また、ソースにはとろみが付いているので喉どおりの良さにも一役買ってます。やたらオムレツがおいしいなと思ったんですが、カマンベールチーズも入ってるみたいですね。


豆腐もお箸で切れますが、掴むこともできます。絶妙な固さ。


ブロッコリーはかなり柔らかく処理してあります。食感がしっとりしているので。あまり口の中で散らばる感じもありません。素材自体の風味も残っていますね。


お芋も箸で簡単に切れます。ほくほくしていておいしいです。トマトの酸味が効いていて、食欲がそそられますね。
今回、全ての「チーズオムレツセット」のおかずを食べてみて思ったのは、いかにも「介護食」という雰囲気が少ないこと。「かなり柔らか」という区分なのに、あまり介護食を食べているという感じがしないんですよね。
一番はメニューの選び方が上手だと思いました。オムレツなどは、もともと通常食としても柔らかめのメニュー。やわらかく処理したときに、食べた人が違和感を感じづらいと思います。
またタンパク質は9.9グラム。この手の介護食として決して低くはありません。卵や豆腐を使っているからでしょう。



味と食べごこちが非常に良く、満足感が得られるメニューでした。
「かなりやわらか宅配食」の柔らかさをチェック


続いて、チーズオムレツセットの柔らかさを検証していきます。


カメルカという、簡易的な固さチェッカーで食材の柔らかさをチェック。ペットボトルの重みを利用して測定できる製品です。


オムレツは硬さチェッカーで測定しても「歯茎で簡単に潰せる」程度の柔らかさに仕上がっています。
その他の食材はちょっと滑るので測定しづらいところもありましたが、ほとんど同等の柔らかさでした。
「かなりやわらか宅配食」のその他特徴


ここまでは、かなりやわらか宅配食の実食レポをしてきました。かなり好印象な宅配介護食です。
ここからはその他の特徴を解説していきます。
かなりやわらか宅配食のその他特徴
カロリー・栄養成分も十分


「かなりやわらか宅配食」の栄養成分について解説します。
計算上はこの「おかず」と「ご飯」の3食で高齢者が1日に必要とする栄養量をほとんど賄えるようになっています。
一般的な高齢者に必要な1日のエネルギー量は「1500kcal程度」がひとつの目安。さらに、筋肉量維持などに重要なたんぱく質は「50g程度」とされています。
栄養量をチェック
「かなりやわらか宅配食+ご飯」3食 | 高齢者に必要なエネルギー目安 | |
---|---|---|
カロリー | 約1,440Kcal | 1,500kcal |
たんぱく質 | 37.8g程度 | 50g |
上記の表のとおり「かなりやわらか宅配食」と「ご飯」というメニューで、カロリーはほぼ必要な全量、タンパク質も8割程度が摂取できます。
プラスして補助栄養ドリンクなど飲めばオーケーですね。最近はプロテインのパウダーなども売ってあるので、そちらを併用しても良いでしょう。
補助栄養ドリンク
栄養アップのプロテイン
おかずとご飯、それぞれの栄養成分も下記に書いておきます。
かなりやわらか宅配食1食 | 3食の場合 | |
---|---|---|
カロリー平均 | 230kcal程度 | 690kcal |
たんぱく質平均 | 8.8g程度 | 26.4g |
ごはん一杯(150g)の栄養 | 3食の場合 | |
---|---|---|
カロリー | 250kcal | 750kcal |
たんぱく質 | 3.8g程度 | 11.4g |
参考:日本生活習慣病予防協会
食材への配慮が好印象


「ウェルネスダイニング」は食材への配慮も感じて好印象なメーカーです。
食材への配慮で好印象なポイント
- 日本国内の工場で製造
- 食べられない食材は取り除き対応できる
まず、製品は全て国内の工場で生産しています。安心感がありますね。
さらになんと「苦手な食材の取り除き対応」もやっているんです。ここまで気が利いたサービスはなかなか無いと思います。
※主菜(肉や魚)からのみ食材取り除き可能です



その他「食材について気になること」は個別に問い合わせ対応してくれます。
ユーザーへの細かい気配りを感じるのも、僕がウェルネスダイニングを高評価している理由です。
冷凍食品なので長期保存できる


「かなりやわらか宅配食」は冷凍食品です。そのため、3ヶ月以上保存可能。
調理法もレンジでチンするだけなのでお手軽です。



今回の調理も、電子レンジ600Wの4分30秒で行いました。
パッケージサイズは要確認。冷凍庫のスペース確保を


「かなりやわらか宅配食」は冷凍食品。なので冷凍庫の収納スペース確認も、購入前の大事なチェックポイントです。
パッケージに入った状態でサイズは「たて14.5センチ×よこ20センチ×高さ3.5センチ」程度です。



注文する前に「冷凍庫のスペース確保」をしておきましょう!
かなりやわらか宅配食は品質が良くておすすめ


以上、ウェルネスダイニング「かなりやわらか宅配食」の実食・詳細レポートでした。
結論として、以下のような方にオススメできます!
「かなりやわらか宅配食」の利用がオススメな人
- 飲み込みに不安がある
- 歯が少ない
- 介護食の準備を手軽にしたい
- 栄誉バランスも加味したい



仕事柄、いろんな嚥下食を食べていますが、「やわらかダイニング」の介護食はかなり味が良いです。介護負担もバッチリ軽減できるので、おすすめできるサービスです。
おかずの柔らかさは「歯茎でつぶせるレベル」程度に設定されています。対象者の飲み込みレベルに合っているかどうか、事前に医師や言語聴覚士、管理栄養士といった専門家にも確認しましょう。
飲み込みに不安がある場合、「食事の準備」は特に時間のかかるもの。普段の介護を「時短」して、介護者がリフレッシュすることも大切ですよ!
家庭単位で無理のない「シニアライフ」を実現をしていきましょう。
公式サイトはこちら
かなりやわらか宅配食
