この記事には訪問リハでのアクシデント例をまとめました。
「アクシデント」と書くと、まるで医療事故みたいに感じるかもしれませんが、それは除外します。
この記事のアクシデントは「予想外の出来事」というニュアンスで書いてます。日々、訪問をするなかで予想外のことで焦る場面って結構あるんです。例えば、道に迷ったり、利用者さんが家にいなかったり。
過去に僕が経験したものや、同僚が経験したものを共有します。
これから訪問リハの分野で働く方の参考になると嬉しいです。
割とあるアクシデント
まずは「割とある」アクシデントです。日常的に起きる可能性があるもの。余裕をもって行動したり、しっかりと確認をすることで防げることもあります。
道に迷う
ちゃんと調べたはずなのに…
道に迷うことは結構あります。道が細くて見逃したり、気づいたら通り過ぎてたりするんですね。
車から降りても、建物の入り口がわかりづらかったり、表札が出ていなかったり。なので、初めての訪問先に行く時は、さらに10分くらいの余裕を持ちたいところです。
また初めて行く家のときはもちろんですが、普段とは違うルートで向かうときにも注意が必要です。「逆方向から来てみたら、一方通行で入れない!」というようなことを経験してことがあります。
ものすごい渋滞してる
工事や事故などで、予想外の渋滞に遭遇することは結構あります。それでなくても、日によって混みやすい道とかもあります。
なにより、余裕をもったスケジュールを組むのが大事。道路状況が読みづらいルートの場合は、多少到着時間が前後する可能性があると、事前に利用者さんに伝えておくべきでしょう。
駐車場が空いてない
車で訪問する場合、コインパークを利用することが多いです。数に限りがあるので、場合によっては満車のこともありまうす。いつも停めてる場所とは別に、他の候補も抑えておくべき。
利用者さんの自宅敷地内に停めてよい場合でも、「家族や親戚の訪問があって使えない」ことがありますので、
普段止めるとことは別に、あと2ヶ所くらいは頭に入れときたい感じです。
訪問するも利用者さんが不在
いざ現場に着きチャイムを押すも、反応がない…
結構あることです。
こんな理由が考えられます
- シフトの間違い
- キャンセルの連絡がスタッフ伝わってなかった
- リハの予定を忘れて出かけてた
- 実は中で寝ている
- 中で倒れてる可能性も
たいていは、予定変更の連絡ミスであることが多いです。シフト管理者に確認しましょう。
逆に、利用者さんが予定を忘れて出かけていることもあります。ただし、注意すべきなのは「家の中で利用者さんが倒れてる」といった可能性もあるということ。ここにいないのなら、どこにいるのか、連絡をとって状況は確認すべきです。
めっちゃトイレ行きたい
リハ中、移動中。たまに、限界を迎えそうになることがあります。
スケジュールがバタバタで、トイレに行く暇もなかった…という日もありますが、意外とあるのが「トイレに寄ったけど空いてなかった」というパターンです。営業のサラリーマン、土方のオニーサン、トラックの運転手さん…などなど、外でトイレを済ませる仕事は結構多いので、場合によっては争奪戦です。
たぶん、事務所以外だと「コンビニ」や「スーパー」で買い物ついでにトイレを借りることが多くなるはず。でもそれとは別に、公衆トイレの場所も頭に入れておいた方がいいでしょう。
なんなら、不安な人は最後の手段としてアウトドア用の「携帯トイレ」など準備しておいても良いレベルです。
過去に一度だけ急に限界がきて、利用者さんの家でトイレを借りたことがあります…汗
忘れ物
け、血圧計がない!!
「忘れ物」には2パターンあります。
- 「持ってくる」のを忘れる
- 「持って帰る」のを忘れる
バタバタしてるときほど、最後に確認したいものですね。
使用している「体温計」や「パルスオキシメーター」が、利用者さんの家のものと同じものだった場合、間違って持って帰ってしまうことなどがあります。結構定番品は決まってるので、目立つところに名前のシールとか貼ってた方がいいですね。
たまにあるアクシデント
続いて、あまり多くはないけど、たまにあるというアクシデントです。
利用者の怪我や急変
ど、どうしたんですか! 血まみれじゃないですか!
あるとき、訪問時すると、利用者さんが血だらけでした。水槽?なんかを運んでて転んだようです。本来、そんな運動レベルではないはずなのに…
すぐに看護に連絡し、処置に来てもらいました。利用者さんのなかには、転倒を繰り返してる人もいるので、怪我などの際には看護との連携が特に大事になります。スムーズに状況を伝えないとですね。
また、訪問時に普段と様子が違ったり、急変してしまって「救急車を呼ぶ」ということになる可能性もあります。このあたりは覚悟しておくべき。
コインパークから出られない
僕は過去なんどか、コインパークから出られなくなったことがあります。
- 財布がない
- 5,000円しかなくて、1,000円までしか入らない
- 大雨でロック板が故障
「小銭がない」くらいなら、コンビニとかで崩してすぐ出られるのですが、財布を忘れてたときは焦りました。最近は、買い物もスマホで済ませることが多いので、しばらく気づかないこともあります。
「コインパーク用の小銭」は、普段の財布とは別に、車に常備しておくことがオススメです。ロック板の故障とかはどうしようもないです。すぐに管理会社に電話して、修理に来てもらいました(訪問一件飛びました)。
あと、故障ではないのですが「領収書が出てこない」というトラブルがたまにあります。用紙切れや故障ですね。管理会社に電話すれば、自宅や事務所宛に、領収書を送って貰えます。
犬に噛まれた
ときには犬に噛まれたり、猫に引っ掻かれたりします。適切に対処してもらいましょう。
利用者宅のものを破損
ベッドを上げ下げしてて、ゴミ箱を破損した…なんてトラブルを、聞いたことがあります。
あとはリュックを背負ったまま室内に入ると、危ないですね。振り返った表紙にガターンとなにかにぶつかったり。
家族が大喧嘩中
これは非常にむずかしい。リハビリどころじゃなくなります。
なんなら、間に立たされて「どう思いますか!!?」みたいな状況になることも。そういう状況になりそうな家庭は、事前にスタッフ間で情報共有しておくのも大事ですね。
ただ、普段から利用者本人やご家族とコミュニケーションがとれていれば、きっと大丈夫…
めったに無いアクシデント
最後に、めったにないけど「無くはない」アクシデントです。
車両事故を起こす
車で移動する場合。どうしても事故のリスクがあります。
しかも、スケジュールがバタバタで焦ってるとホント危ないんですよ。
- 車を擦ってしまった
- 自損事故を起こしてしまった
うちの事業所では、いまのところ「人身事故」はないのですが、自損事故まではたまに報告が上がってきますね。ほんとに、気をつけたいところです。
駐車違反で捕まる
これは僕が経験したものです。ご家族から「ここに停めて大丈夫よ」と説明されてた場所で切符を切られてしまいました。
どうも「滅多に見に来ないから」みたいな意味合いだったようで、事前にきちんと確認すればよかったと後悔。結果的に僕が悪いですね。
それ以降、情報を鵜呑みにするのは辞めました…
訪問時に利用者が亡くなっている
最後に、ちょっとヘビーな話です。
ほんとに滅多にない話です。しかし、訪問した際に「利用者さんが亡くなっている」という可能性はゼロじゃありません。身体的リスクが高いけど、独居している方もいますからですね。
そんな時、リハスタッフが第一発見者になることもあります。僕は経験ありませんが、ウチの事業所でも過去に実例があります。その場合、警察から事情聴取を受けたりすることにもなります。かなりショックを受ける出来事でしょうが「ありえること」という心構えは必要です。
SNSでSTさんが共有してくれたトラブル例
訪問リハ&訪問看護でのアクシデント例⚠️
— ツバメST@訪問リハ・ブログ (@tsubame_st) April 5, 2024
よくあるものから、めったにないものまで、先日ツイートしてたものに加筆&解説を加えてブログ記事にしました🔥
4月から、訪問リハビリや訪問看護ステーションで働き始めた方の参考になると嬉しいです。
・道に迷う
・ものすごい渋滞
・駐車場が空いてない…
僕のX(Twitter)にSTの皆さんがコメントで教えてくれた「訪問リハのアクシデント例」をまとめます。教えて頂きありがとうございます。
自転車で転ぶ。チェーン外れたことあります。
・玄関開けたら猫が逃げる
・家族が露出多くて気まずい
・大量の野菜や果物を持たされる
・家にある高価なものを渡されそうになる
もありました〜
部屋で酔っぱらって転倒していた片麻痺さん🍶😅
自分のものと知り合いのものも合わせると、
・他事業所へのメールを自分に送信
・犬逃げて捕まえに走る
・車半ドアで出発
・利用者さん食べこぼしの米粒踏む
・訪問行く途中で熱中症の人の対応で救急車呼ぶ
・手作りの佃煮手渡される
とかですかね〜🥹
・ペットに懐かれて洋服が毛だらけになる
・ペットの室内多頭飼いのお宅で獣臭がすごい(吐き気がするぐらい)
・お宅があまり清潔ではなく、靴下が汚れる
・出された飲み物、食べ物の賞味期限があやしい
参考になれば幸いです。
インターフォン押して入室したら注意された例もありました😅
押しちゃいけない理由は飼い猫がびっくりするから🐈なお、インターフォンには貼り紙等注意書きはなしです…
訪問リハ、事前にアクシデントの心構えをしておこう
さて、今回は訪問リハで起こりうるアクシデントについて解説しました。
よくあるものから、めったにないことまで、色々とあります。なかには、事前に準備することで、アクシデントを未然に防げるものもあります。
他にも訪問リハ関連の記事書いてます
もし、ほかにもアクシデント実例などあったら、コメントなどで教えて下さい(^^)
X(Twitter)もやってます。