理学療法士としてのキャリアをスタートさせる際、どのような就職先を選ぶかは非常に重要なポイントですよね。
それぞれの就職先には特徴があり、働き方やスキル向上のチャンスが異なります。
本記事では、理学療法士の就職先について詳しく解説し、どんな場所で経験を積むのがベストなのかを考察します。理学療法士としてこれから働く人や、転職を考えている現役の方々の参考になれば幸いです。
理学療法士の就職先を選ぶ際に注目すべきポイント
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理学療法士が最初に選ぶ就職先は、将来的なキャリアに大きな影響を与えます。
多くの人は、病院、老健、クリニックなどといった一般的な選択肢を検討することが多いでしょう。そして各施設は、それぞれ異なる利用者層があります。
病院の理学療法士の特徴
病院は、理学療法士にとって非常に人気のある就職先です。
例えば総合的なケアミックス病院で働けば、急性期から回復期、緩和ケアなど幅広い患者層に対応する機会が得られます。
病院勤務の特徴は、医師や看護師、他のセラピストと連携しながら総合的な医療を提供できることです。多職種連携の場面での学びは大きく、理学療法士としてのスキルを磨く上で欠かせません。
老健・デイケアの理学療法士の特徴
老健やデイケアで働く理学療法士の仕事は、多様なリハビリテーションを通じて利用者の生活の質を向上させることが求められます。病院では主に機能回復のリハビリをするのに対し、老健では入所者一人一人の個別ニーズに合わせて、日常生活動作の向上や予防的なリハビリを提供します。
デイケアでは通所してくる利用者に対して短時間での効果的なプログラムを組むことが求められます。いずれの場所でも、理学療法士としての専門知識を活かし、利用者とのコミュニケーションを大切にする環境です。
家族への対応にも力を入れ、家庭でのケア方法や注意点についてもアドバイスを行う必要があります。
クリニックの理学療法士の特徴
クリニックでは、外来患者を中心に対応するため、長期的なリハビリテーションプランを立てることが可能です。主に整形疾患を担当することが多いでしょう。
理学療法士として、患者との関係をじっくり築くことができるため、個々の患者に対する治療の結果を直接見ることができるのが魅力です。
また、クリニックでは経営者との距離が近いため、自身の意見を反映しやすいという利点があります。独自の治療方針を持ちながら、責任感を持って働きたい人にとっては最適な就職先と言えます。
訪問リハビリでの働き方と挑戦
訪問リハビリは、患者の自宅を訪問して理学療法を提供します。
患者の日常生活を直接観察できるため、具体的な改善策を提案する効果的なリハビリを提供できます。
訪問リハビリは、ある程度実務経験のあるPTが転職先として選ぶことが一般的です。これは、訪問先ではひとりで判断しなければいけないことが多いので、自分の能力にある程度自信がある方でないとチャレンジしづらい業界という背景があります。
ただし、新人教育に力を入れているステーションであれば、経験が浅くても問題なく働けるでしょう。
理学療法士の就職先を選ぶ上で重要なポイント
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理学療法士が就職先を選ぶ際に重視すべき点は、その後のキャリアの方向性と自身のライフスタイルに合っているかということです。
もちろん給与、勤務地、職場の雰囲気なども重要な要素。就職先選びのポイントをいくつかみてみましょう。
求人情報の比較と見極め方
求人情報を比較する際は、施設の規模や提供するリハビリテーションの種類をしっかり確認しましょう。
また、見学やインターンシップを活用し、実際の職場の雰囲気を体感することもおすすめです。求人票だけでは分からない側面がありますので、日々の業務内容やチームの雰囲気が自分に合っているかを確認することが大切です。
ただ、残念ながら「就職してみたら全然話が違った」ということも少なくありません。
就職したら話が違う…
- 残業が多い
- 残業代が出ない
- 休みが取りづらい
- ボーナスが少ない
求人票だけではわからないことも多いです。出来れば、その職場にいる先輩などから直接話を聞けると良いでしょう。
資格取得支援制度などの有無
理学療法士としてのスキルを向上させるには「資格取得支援制度」の有無も重要なポイントです。
一部の医療機関では、働きながら専門資格を目指すことができる制度を設けていることがあり、これによりキャリアアップの道が開けます。学会や研修会への参加費用をどの程度出してもらえるのかも、大いに学びやすさに関わりますよね。
また、専門学校の系列病院などでは、働いていることで「大学院へ無償で通える」ということもあります。学びたいことがある人は、こういうポイントから就職先を選ぶのも良いでしょう。
ワークライフバランスの考慮
理学療法士として長く働くためには、ワークライフバランスも考慮する必要があります。特に家庭を持つ人にとっては、勤務時間や休日の取り方が重要です。柔軟な働き方ができる職場は、長期的なキャリア形成にとって大切な条件の一つになります。
ちょっと危険な就職先のサイン
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PTが就職先を選ぶにおいて「危険な職場」を察知できるかは重要です。いくつか例をみてみましょう。
勉強会が多すぎる職場
職場内での勉強会などが活発なのは良いことですが、いきすぎるとキツイです。中には、毎週、毎日のように、業務終了後の勉強会に精を出す職場もあるからです。
「短期間でスキルを磨いて、すぐに転職する」「学会発表がしたい」などといった、明確な目標があれば良いです。が、ただ、多くの方はあまり意識が高すぎる職場で働くのはしんどいと感じるでしょう。
どの程度、勉強会に熱心なのかは、事前にチェックしたいものです。
中堅スタッフがいない職場
職歴が5〜10年程度といった、いわゆる中堅スタッフが極端に少ない職場は要注意です。
これは「ほとんどの人が辞めていく」ということを証明しているようなもの。何かしらの理由で仕事に嫌気がさしたり、未来を感じられなくなったとしか言えません。
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僕が働いていた病院も、中堅スタッフはごっそりいませんでしたね。多くの人は「3年で辞める」とか「5年で辞める」というのを前提でした。
理学療法士の就職先はどう選ぶかが大事
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理学療法士の就職先選びは、あなたの専門的なスキルの磨き方や、日々の働き方、さらにはワークライフバランスにまで影響を与えます。
どのような環境で働くかは、自分の価値観やライフステージに応じて選ぶべきです。
理想のキャリアを築き上げるためにも、自分に合った働き方を見つけましょう。
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