
訪問ST(言語聴覚士)のツバメです。
高齢者の食事のリハビリに関わる専門家です。
最近は、やわらかい食事(介護食)を作っているメーカーが増えています。どこを選んだら良いか迷うくらいです。
なので、このブログでは様々な介護食を実食。実際の食べ心地を専門家の目線で解説していきます。
今回は宅配介護食の詳細レポ。ウェルネスダイニングの「ほどよくやわらか宅配食」から「グリルチキンステーキ」を実食レポします。
ウェルネスダイニング「やわらか宅配食」のやわらかさイメージ
お弁当のタイプ | やわらかさ |
---|---|
ほどよくやわらか宅配食 | お箸ですっと切れる |
かなりやわらか宅配食 | お箸で簡単にほぐせる |
ムースやわらか宅配 | スプーンでつぶせる |
今回実食したのは①ほどよくやわらか宅配食レベルです。
先に実食の結論
- ほどよく柔らかく仕上がっている
- 一部はお箸ですっと切れはしないかも
- 酸味のある味付けがグッド
「グリルチキンステーキ」を実食レポ


それでは実食していきます。レンジで温めるとこんな感じ。色どりが良いのでこの容器のままでも十分に食欲をそそります。
実はこのシンプルな白い容器は、高齢者が食材を認識しやすいという点でも有効。変に色や模様がついているよりも良いと思います。


メーカーの表現では「お箸ですっと切れる」という表現ですが、実際は「箸ですっとは切れないものあう」感じ。
例えば今回のチキングリルはちょっと固め。ただ、硬さチェッカーで調べてみると「総入れ歯でも噛みやすい」程度の柔らかさになっていました。このあたりは固さチェックしているので後述しますね。


今回のメニューだと、ペンネだけはちょっと固めでしたね。入れ歯で噛みやすいかどうかギリギリの感じです。


付け合わせの「焼きじゃがのミートソース」などは箸ですっと切れました。
葉物の野菜は短めに切ってあり、しっとりした質感なので飲み込みやすいです。コンビニ弁当等と違って、じゃがいもの風味やキャベツの甘み菜の花の甘み等が感じられます。はっきり言っておいしい。好印象です。


今回の実食をしてみて感じたのは、こちらの「ほどよくやわらか宅配食」は、嚥下障害がある方向けと言うよりは「噛むことが少し大変になっている方」にお勧めできるレベルということ。まさに「ほどよくやわらかい」程度です。
肉団子は箸ですっと切れますね。食感はふわふわとした感じ。美味しいです。
固さチェッカーでも柔らかさを測定




※実際は透明の容器で裏側から器具の「突き抜け具合」をみてます。
カメルカという、簡易的な固さチェッカーでも食材の柔らかさをチェック。


「グリルチキン」に含まれるおかずを全て固さチェックしました。
チキンは若干固めでしたが、硬さチェッカー上では「総入れ歯でも噛みやすいレベル」になっていました。お箸ですっとは切れない感じですね。
ペンネだけちょっと固めです。「総入れ歯でも噛みやすいレベル」のギリギリな感じです。
レンジでの調理方法を確認


今回のお弁当の解凍は「600W4分」で行いました。
特に温まりきっていない食材などなかったように思います。
ウェルネスダイニングの介護食を注文する際の注意点


「ほどよくやわらか宅配食」は冷凍食品。
冷凍庫に収納スペースがあるのかも、購入前の大事なチェックポイントです。最小で「7食セット」ですので、冷凍庫に入りそうかのチェックしておきましょう。



注文前に「冷凍庫のスペース確保」をお忘れなく!
ほどよくやわらか食「グリルチキン」実食のまとめ


以上、ウェルネスダイニングの「グリルチキン」を実食してのレビューでした。
最後にもう一度、感想と注意点をまとめておきます。
「グリルチキン」実食の結論
- ほどよく柔らかく仕上がっている
- 一部はお箸ですっと切れはしないかも
- 酸味のある味付けがグッド
柔らかさから考えると、「噛む力が落ちている人向け」と言っていいでしょう。



飲み込みに不安があるときは、医師や言語聴覚士といった専門家に相談をしましょう。
ウェルネスダイニング介護食の基本情報は別記事で詳しく解説しています

