【実食】アサヒ「スプーンで食べるおもち」を色々な食べ方で試してみた

お正月といえば、餅。今回ご紹介するのは、介護食のお餅です。

アサヒから発売されている「スプーンで食べるおもち」は噛む必要がないレベルのお餅です。見た目は、一般的なおもちのように「固まり」ではなく、やわらかいペースト状。それでいてお餅の風味を感じることができる商品でした。

ここから、飲み込みリハビリの専門家（言語聴覚士）の目線で、実際に食べてみた感想や、介護での使い方のポイントをお話しします。

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アサヒ「スプーンで食べるおもち」の実食レポ

それではこちらのお餅を実食していきます。

特に温める必要などはなく、そのままパウチから出すだけで食べれます。

まずはそのまま一口食べてみた

スプーンですくって、まずは何もつけずにパクッ。口に入れた瞬間、「これはもう“おもち”とは別物かも」と感じました。

とにかく、ものすごくやわらかいです。歯がなくても、噛まなくても、舌の上でスッと崩れていきます。
「弾力のあるおもち」とは真逆。「プリン以上に柔らかい何か」という印象です。

舌で少し押すだけで形がなくなり、そのまま自然に喉の奥にするん流れていきます。飲み込みのときの感覚もとてもスムーズです。

通常のおもち

• 粘りが強い
• のどや口の天井にくっつきやすい
• 飲みこむのが大変

スプーンおもち

• 滑らかでツルッとした喉通り
• まとまりやすい
• ベタつきにくい

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香りと味で「おもち感」が演出されている

不思議なのが、食感は全然違うのに、食べた瞬間「あ、これはお餅なんだな」と感じるところです。

噛んでいなくても、ふわっとお米の香りが立ち上がります。「米の香り」が意識的に強められているような味づくりなので、風味をきっかけに「おもちを食べている」というイメージが生まれます。

味は、何もつけなくても、ほんのり甘みがあります。砂糖の甘さというより、「お米そのものの甘さ」を感じる雰囲気です。

あんこと合わせると更に「おもち」らしくなる

次に、あんこと一緒に盛り付けてみました。

実際にやってみるとわかるのですが、このスプーンおもち、質感を音で表すと「デロデロ」。

スプーンで持ち上げると、とろ〜っと伸びて落ちていく感じです。お皿に「きれいに丸く盛り付ける」のはかなり難しいです。飲み込みやすさを加味したらしょうがない点かもしれません。

さて、あんこと一緒に食べてみます。

口に入れた瞬間は、まず「あんこの甘さ」がガツンときます。そして少し遅れて「お米の風味」がふわっと広がります。このタイミングで、頭の中の印象が一気に変わります。お米の風味に伴って、頭が「お餅を食べている」というふうに認識する気がしました。

食感としては、あんこが少しまとまりをプラスしてくれるので、のどごしも良く食べやすいです。「あんこ餅が好きだったけど、もう普通のお餅は怖いな…」という人には、かなり良い組み合わせに思います。

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雑煮風の盛り付けにもチャレンジ

次に「お正月のお雑煮風」にアレンジしてみました。

※かまぼこやにんじんは、雰囲気を出すために普通のものを使っています（飲み込みに問題がない人向けの具材です）

おもちを入れて、温かい状態で一口。どうも、あんこ餅のときより「おもちの風味」が弱く感じられます。

また、温かい汁に浸かることで、さらにやわらかさが増します。食感としてはもはや「トロトロ」。若干行きすぎた感じがします。

雑煮風にしてみた結果

• 「お米の風味」が少しぼやける
• ちょっとトロトロになりすぎるかも
• お雑煮のだしの味のほうが強く出る

柔らかさは実際どうか？

スプーンおもちは「噛まなくてよいレベル」に作られています。実際にそのような硬さになっていると感じました。

以下のような人でも食べられそう

• 噛む力が弱い人
• 歯がない人
• 飲みこみに不安がある人

飲み込みに不安がある人は、事前に医師や言語聴覚士といった専門家に相談するようにしてください。

パッケージからの出し方を事前にチェック

実食を終えた後で、公式からアップされている動画「お皿への出し方」を発見しました。

スプーンで食べるおもちはどこで売ってる？

今回実食した「スプーンで食べるおもち」は、正直あまりスーパーなどではみかけません。介護食品が豊富なドラッグストアでたまーに見かける位です。

わざわざ探し回るくらいなら、ネット経由で注文した方が良いと思います。

※ネットでも在庫が不安定なことがあります

購入はこちらから

よもぎバージョンもあります

まとめ：おもちをを安全に楽しむ方法のひとつ

スプーンおもちは「食感はおもちとは別物」でも香りや組み合わせ次第で「おもちを食べている気分」を味わえる商品でした。個人的には、あんこと合わせると「おもち感」がグッと高まりました。

よもぎバージョンもあります

「形を変えて、雰囲気を味わう」という第三の選択肢になる食品です。本当のお餅は食べるのが難しくても、十分に楽しみになると思いました。