
言語聴覚士のツバメです。訪問リハビリの仕事で、在宅介護のご家庭をまわっています。
介護中のみなさま、お疲れ様です。
今回は100円ショップで購入できる介護グッズをご紹介。実際に購入してみたものの写真も多数載せました。
ただ、取り扱い状況は店舗によって様々。最近は介護用品コーナーが充実してきていますが、必ず在庫があるとは限りません。まずは、こういう商品があるんだな…という参考になると嬉しいです。
介護用品や便利グッズを100均で選ぶのはアリ?


介護用品を100円ショップで選ぶのは全然アリ。
あまり品質の差が出にくい消耗品や、お試しで購入してみたい商品などが特にオススメできます。中には長く使えるクオリティのものもあります。
ただ「耐久性」や「品質」が重要な製品は信頼しすぎるのも良くないです。使用する際には慎重に確かめてみましょう。
100円ショップで問題ない商品
- 消耗品
- 試しに使いたい器具
- 介護に応用できる便利グッズ
100円ショップで選ぶ際に注意したい商品
- 耐久性が必要なもの(杖や手すりなど)
- 品質が重要なもの(介護用箸など)
食事に関する介護用品


ここからは、実際にダイソーやセリアで見つけた介護用品を紹介していきます。
まずは食事に関する介護用品です。スプーンや箸、コップなどありました。
箸・スプーン
まずはお箸とスプーンを紹介します。
持ちやすいお箸


左右が繋がっていて持ちやすいお箸。ダイソーに取り扱いあり。
食べやすいスプーン


小ぶりで口に入れやすいスプーン。ダイソーに取り扱いあり。
シリコンスプーン


ダイソーのシリコンスプーンは十分なハイクオリティ。先がシリコン製で柔らかいので、スプーンを噛み込んでしまう方でも安心感があります。小ぶりなのも良いですね。


コップ・楽飲み


介護用のコップや楽飲みも100円ショップに多数あります。
ノーズカットコップ


こちらの飲みやすいコップは、いわゆる「ノーズカットコップ」です。


コップを傾けた際に鼻に当たる部分がカットされています。それにより、あまり上を向かないままで水分を飲み切ることが可能。
実は「上を向いたまま水分を飲む」のは誤嚥しやすい姿勢で、ムセやすくなります。飲水時のムセを予防する商品です。


こちらのコップはダイソー・セリアのどちらでも見かけました。
吸い飲み


「吸い飲み」は「楽飲み」と呼ばれたりもします。
ベッド上などでも水分摂取しやすいアイテムです。


デザインもシンプルで良いです。黒っぽいタイプもありました。
蓋にある空気穴を塞ぐことで、飲み物の出方を調節することもできます。
ダイソー・セリアで同じものを見かけました。
ドレッシングボトル


とろみが強めの水分を摂取している場合、コップや吸い飲みよりもドレッシングボトルが有効な場合もあり。ストローでは吸えないようなとろみ茶などを、手で押し出して飲むように使います。コップと比べて溢れるリスクも少なくて済みます。



一気に中身が出過ぎないかなどの注意は必要です
たま〜に「5ccずつ出る」というような工夫がされているボトルも売ってあり、このタイプは寝たきりの方の水分摂取でかなりお世話になりました。
お皿


続いてお皿類の紹介です。
すくいやすい食器


ダイソーで購入。ふちが斜めになっていて、すくいやすくなっているお皿。下に滑り止めを敷けば、たとえ片手操作でも内容物をすくうことができます。オートミールをすくってみました。


こちらはMサイズで、Lサイズもありました。
その他食事関連品


その他、食事に関する介護アイテムを紹介します。
エプロン


使い捨てられるエプロン。ダイソーのもの。


繰り返し使えるシリコン製のエプロンもありました。こちらはダイソーで500円の商品。
うがい受け(ガーグルベース)


シンプルなうがい受けは口腔ケアの際に重宝しそう。特に品質に問題はなく感じます。ダイソーで購入。


入れ歯ケース


シンプルな入れ歯ケース。ダイソーで購入。


清掃用のブラシが付いています。ブラシを立てることもできますね。
口腔ケアスポンジ


ダイソーでは口腔ケア用のスポンジも取り扱っています。ただ、私はまだ売り場で見つけたことはありません…。レアなのかもしれないですね。取り寄せなどは可能なはずです。
とろみ付けの時短に!ハンドミキサー


とろみ剤を使って「とろみ茶」などを作る場合、ダマになったり、混ぜるのが大変だったりというお悩みがありますよね。実はそいういう時には100円ショップで売ってあるハンドミキサーが大活躍します。手早く均一に粉を拡散してくれるので失敗も少ないです。
ただ、あまり取り扱ってる店舗は多くない印象。
実際に使ってみた動画はこちら
屋内環境の調整に関する介護用品


100円ショップには、屋内の環境調整に関する介護用品も多数あります。
薬ケース


一週間のお薬をまとめておける薬ケース。ダイソーにて購入。
こちらはシールが英字タイプですが、漢字表記のタイプもありました。
滑り止めマット
至るところに敷ける滑り止めマットですが、使用には注意が必要です。100円ショップのものは結構ずれやすいので、例えば階段や足元に敷く場合には不安が残ります。
ホームセンターなどに売ってある「階段用」などの滑り止めは全然クオリティが違いますので、用途によって比べてみるとよいでしょう。ジョイントマット
クッション
椅子やベッドでの姿勢保持をサポートする為に、クッションを使うことは多々あります。
リハビリ職などの専門家が介入する場合も、自宅にサイズや形の違うクッションがあると大変助かります。どのような形のものが必要になるか分からない段階では、まず100円ショップで色々揃えてみて良いでしょう。
よく使う形が決まったら、良いクッションに買い換えれば良いです。
アームカバー・レッグウォーマー
手足の保護、冷え対策に有効。
また、長年の寝たきり介護で「長袖」の脱ぎ着が大変になっているご家庭で「半袖とアームカバー」などで代用している場合もありました。だいぶ着衣の介助がしやすくなるようです。
杖ホルダー
杖が倒れたりすると、拾おうとして転ぶこともあります。ホルダーがあると安心。
衛生関連


衛生用品は消耗品が多いので、100均で揃えるのにうってつけです。
お尻拭き


赤ちゃん向けでも、大人向けでも、大量にストックしておくと安心。こちらはダイソーで購入した大人用のおしりふき。この商品はトイレに流せないタイプ。別の商品でトイレに流せるウェットシートなどもあるようです。


しっかりと厚手で安心感があります。50枚入り。
ビニール手袋


こちらはパウダーフリー。特に問題なく使えるレベル。


僕が普段仕事で使っているものと比べるとやや安っぽくはあります。素材はどちらも塩化ビニル樹脂なんですが、100均のものの方がビニール感が強め。
介護者用ガウン


汚物などで汚れる可能性があるときに。膝下や手の甲までカバーできるガウンが一枚入っています。


消臭ポリ袋(大人用と子供用あり)


こちらは大人用。8枚入り100円です。黒くて中身が透けません。


取手などあるので縛りやすいです。試しにウチの生ゴミをくるんで置いてみました。臭い漏れや、水漏れなどなく使えました。
お尻洗浄ボトル


ペットボトルに繋いで使える「おしり洗浄ボトル」が売ってありました。


実際に使ってみると、先端の横からピューと水がでます。シャワーぽく横から出るので介護で使いやすいそうです。
ものによってはドレッシングボトルでも代用できますね。
セリアやダイソーの介護用品も十分使える


高齢化社会に伴い、在宅で介護をする人が増えています。それに伴い100円ショップなどでも介護用品の取り扱いは拡大中。
介護用品は、品質の高いものを選ぶにこした事はないですが、消耗品など安くて十分なものもあります。
どんな商品が100円ショップに置いてあるかを把握して、介護がやりやすい環境を整えていきましょう。